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「桜を見る会」前夜祭と「晩さん会」に共通する不透明

ホテルニューオータニで行われた、安倍事務所主催の「桜を見る会・前夜祭」について、参加者から集めた5000円という参加費が、どうにも収支が合わないという内容の記事を前回書いた。

 

「桜を見る会」前夜祭、5000円の収支が合わない
3月4日、参・予算委から、福山哲郎議員の質疑から、桜を見る会の「前夜祭」についての質問があった。 ホテルニューオータニで、桜を見る会の前日に、安倍後援会によって開催された「前夜祭」で、参加者がそれぞれ5000円を払っていたこと...

 

今回は、前回記事の末尾にある毎日新聞の記事の内容を、実際に国会を見て記録を試みたものである。

 

3月5日、参・予算委、石川大我議員の質疑から。

 

石川議員「昨年(2019年)10月23日水曜日、ホテルニューオータニで即位の礼に伴う、内閣総理夫妻主催の晩さん会、会場の選定はどのようにして決まったのか?」

 

内閣官房皇位継承式典事務局次長ミカミ君が答えるところによれば。
900人規模の外国要人を呼ぶのに足りうるサービス水準、施設水準、設備水準等を持ち、同時に施設内で他のパーティを予定していないこと、などなどの項目を満たすホテルが、オータニだけだったという。
ここで、「同時に施設内で他のパーティを予定していないこと」という条件が後から効いてくる。

 

石川議員「ホテルには電話で問い合わせたと聞いていますが、そうですか?」
ミカミ氏「電話で問い合わせて、それを整理しました。」

 

驚いたね。
電話で聞いただけだってよ。
1億4千万円の事業だよ。
規模的に候補となり得るホテルは、都内に6つはあるという。
では、その設備的な面を満たしている6つのホテルの中で、どうしてオータニに当たったのか。

 

石川議員「晩さん会の実施日が10月23日と決まったのが2018年4月3日の閣議決定。この1年半後に晩さん会があるわけですけれども、なぜか会場の選定を始めたのは、8か月後の12月です。そして、ニューオータニしかない、ということで翌月の1月に決定をしている。」

 

カンのいい人は分かっただろう。
設備的な条件を満たすホテルが6つあったとしても、開催まで1年を切った時点で、「同時に施設内で他のパーティを予定していないこと」を満たすホテルは、オータニしかなかったのだ。
こんなの1年半前からにオータニに、「空けておけ」と耳打ちしておけばいい話だ。

 

石川議員「ニューオータニが空いていてよかったです。これ、オータニも埋まってたらいったいどうしたんでしょう。これ、随意契約ということでよろしいですか?」
石川議員「競争入札ということが原則です。随意契約であっても、規格競争そして公募、なるべく公平性を担保しなければならない。しかし公募もせず、見積もりも取らない、文書も残さない。これで、透明性公平性が担保できるのでしょうか。」

 

ここで、石川議員は、この「晩さん会」に関して、HPによる公共事業の明細の公開が遅れたことを指摘する。
実は、辻元議員に指摘されて、公表されていないことが分かったのだそうだ。
この間、ANAインターコンチの領収書で安倍首相をキュウキュウにした辻元議員だが、こういうところまで調べていたようだ。

 

石川議員「計2億1千万円、このうちA・運営事務費とB・会場に臨時に事務局を設置する経費、このABを足すと1億4千万円、オータニに支払われた。一方で、契約金は1億6千万円、なぜ増えてるのでしょうか?」
ミカミ氏「予算策定時に想定をしていなかった控室、警備用モニター等が必要になった。」
石川議員「昨年1月に、来賓900名想定の予算べベースで1億4千万円の安倍総理関連の仕事がニューオータニで決まってるわけです。その3か月後に、桜を見る会、前夜祭、コレ費用は一人5千円。800人で400万円。これ、しっかりと情報を公開してもらわないと、いろいろな可能性を想像してしまうと思います。」

 

さらに石川氏は続ける。

 

石川議員「1995年APEC国際会議と外務省の癒着が問題になったことがある。概要を説明してください。」
外務省タルミ氏「本事件は1995年10月のAPEC東京高級事務レベル会合を開催したホテルニューオータニ、および同年11月のAPEC大阪閣僚会議を開催したホテルニューオータニ大阪の室料等の経費について、当時のAPEC準備事務局次長であったアサカ課長補佐及びホテルニューオータニ関係者が実際に要した室料等に水増しをした金額を請求し、総額4億2215万8761円を詐取したとして起訴された事案でございます。」

 

なんと、オータニには前科があったのだ。

 

石川議員「昨年の晩さん会は一晩で、契約金約1億6千万円。桜を見る会・前夜祭は一晩で400万円。破格の安さ。これはなにか疑われても仕方ないと思います。」

 

集まったのが、安倍後援会員と外国の来賓という差はあったにしても、こうして比べるとものすごい。
そして、まだまだ出るぞ。

 

石川議員「ニューオータニの取締役である今井敬氏でありますが、、これは首相秘書官である今井尚哉氏の伯父で間違いないですか?」
スガ官房長官「事前通告がないので分かりません。」

 

んなバカな、ウソつけよー。
みんな知ってるだろ、そんなこと。

 

石川議員「今回の質疑で疑惑がますます深まった。疑いを晴らすためには、晩さん会の契約書や見積書をしっかりと公表する。安倍総理自信が前夜祭の見積もり書、明細書、領収書をキッチリと明らかにするべき。引き続き取り組んでいきます。」

 

いやあ、報道されているよりも、ずっとずっと突っ込んで追及していたことがよく分かった。
とにかく、アヤしいのは安倍首相の桜を見る会・前夜祭だけではなく、そもそもオータニと内閣府が想像以上に癒着しているかもしれないということだ。
前夜祭の件が、とんだトラを引き当てたということにもなりかねない事態になってきた。

 

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