3日のヒアリングで、ジャパンライフが勧誘に使っていた「桜を見る会に招待されました!」チラシを消費者庁が把握した期日が、大門議員の入手した情報と違うというところで終わった話の続きになる。
前回の記事。

ジャパンライフの「桜を見る会に招待されました!」というチラシを、立ち入り検査後もずっと「知らなかった」と主張する消費者庁に対して、「私の手元にあるものは、消費者庁が立ち入り検査で押収したもの」をさるルートで手に入れたもの、と大門議員が驚きの告白をしたことで、消費者庁の答弁は一気に苦しいところに追い詰められた。
で、12月4日、つまりその翌日の消費者特別委員会では、消費者庁は「答弁拒否」を決め込んだ。
そんなのアリなのか??
要するに、「政治的圧力」の存在がバレバレの内部文書が出てきた以上、その文書を材料に国会で議論したのでは、政治的圧力があったことを前提に議論するも同然なので、「その件では話をしない」という、国会議事堂とは思えないウルトラCの技を消費者庁は繰り出してきたのだ。
とにかく疑惑に関しては、国会では一切しゃべらないという(朗読はするが)、安倍首相の作戦を踏襲しているようにも見える。
議論を拒否する国会なんて、ボール禁止のサッカー場みたいなもんで、なんのためにあるのですか??と問いたい。
消費者庁・小林審議官「(意訳)今後の違反調査に支障をきたす恐れがあるので、答弁を差し控える。」
さて、全面的な答弁拒否を受けた大門氏、どう攻めるのか。
衛藤大臣にも同様に意見を求めるが、グダグダと答弁し、要約すると「過去の調査を疑問視するつもりはない」との見解を表す。
「それでも本当に、答弁拒否で行くの?」と、不気味な確認をする大門氏。
「危機感が薄い」とは、最初は監督庁として取り締まる職務上の危機感を言っているのかと思ったが、よく聞いてみると、この文書を軽視して答弁拒否なんてしていると、他省庁はおろか閣僚・総理にまで延焼しますよ、という意味での「危機感」のようだ。
なんて不気味な忠告だろう。
消費者庁にとって最も恐ろしいのは、この3点のチラシを大門議員は「2015年9月の立ち入り検査で、消費者庁が押収したもの」として、手に入れたと言っている点だ。
以前の答弁で、「立ち入り検査で、チラシは発見していない」としていた消費者庁の主張が、大きく揺らぐと同時に、なぜその事実を隠さなければならなかったか、という急所を突かれることになる。
果たして大門氏は、さらなる証拠となる文書を持っているのだろうか?
ハッタリなのだろうか。
地味に淡々と質問する彼からは、自信とかハッタリとかいう感情は一切読めないので、相手には非常に不気味なことだろう。
要するに、腐った消費者庁を見るに見かねた職員が、内部告発したということか・・。
実は同日の同じ委員会で、国民民主の伊藤孝恵議員から、公益通報制度の法整備があまりに遅いという質問があり、それにノラリクラリと答弁したばかりなのであった。
当の消費者庁が内部通報でキリキリ舞いさせられているのだから、こんな制度に本腰を入れて取り組むはずがない。
さて、今日の大門氏の答弁は、もう一度持ち帰るチャンスを消費者庁に与え、プレッシャーをかける作戦だったのだが、この先どんなカードを隠し持っているのだろう。
個人名がたくさん載っている、公表すれば多くの人に迷惑がかかることになるという「大量の文書」というのは・・。
今後、大門砲は炸裂するのか?