スポンサーリンク

「桜を見る会」2013年~2017年の名簿が行政文書ファイルに存在しない!

2020年1月9日、第21回目の「桜を見る会」野党追及ヒアリングは、出だしからこれ。

 

黒岩議員「なかなかこのヒアリングに出てこない『人事課長』につきまして、おととい(7日)酒田総務課長を通じてお願いをして、昨日11時に私の部屋に来ることになっていたのですが、個人的なレクということで。すっぽかされました。課長補佐が来て、今日一日人事課長と会うことがあれば、何時でもいいですよ、と。何度か人事課に電話すると、誰も出ない。人事課長の携帯番号も分からん、と。誰一人、人事課長がどこに行ってるか分からんと。・・ここまで来ましたからね。で、係官が出てきたんで、直属の課長補佐電話に出てくださいと言ったら、それも拒否。総理案件だからなんでしょうかね。立法府の問い合わせに、庁内かくれんぼ、どころか神隠しみたいなことやってるわけですよ。凄まじいですよ。」

 

「人事課長」とは、内閣府で文書管理を担当するリーダーだ。
毎回、酒田課長に聞いても要領を得ず、持ち帰り、次回に回答を持ってくると「いい加減な聞き取り結果」の内容であるということが度重なり起きていることが、本人の出席を請求している理由だ。

 

そして早速文書管理の問題が指摘される。
2013年~2017年までの名簿が「すでに廃棄されている」と内閣府は主張しているが、その廃棄記録がないことである。
2018年、2019年に関しては、すでに名簿の保存期間が「1年未満」に設定されているので、文書保存ルールによれば(倫理的にはさておき)、廃棄記録が義務付けられていない、つまり合法になる。
しかしそれ以前の5年間に関しては「1年以上」の保存期間が設定してあったため、廃棄記録がないことは、政府の公文書管理ガイドライン違反に問われるのだ。

 

酒田総務課長「(意訳)なぜ廃棄記録がないのかは、当時の担当者に確認をしたが、理由は、記憶がないので分からない。しかし、『すでに廃棄済みであることは確かである。』」
原口議員「廃棄してないんじゃないですか?」
酒田総務課長「担当者によれば、いつ廃棄したのかは分からないが、廃棄したのは確かだと。」
原口議員「ガイドライン違反はしたけども、いつしたかは分からんと、そこで済ませてるの?」

 

こういうバカみたいなやり取りも、酒田課長が人事課長に聞き取り調査を依頼して、人事課長が当時の担当に聞き取る、そしてまた返事を伝言ゲームで戻す、という経緯を経ている。
だから「人事課長をよこせ」と野党は言っているのだ。

 

山井議員「いつ廃棄したか分からないけど、廃棄したっていうのはウソですよ。それはおかしい。それは、この問題が発覚してからどこかに隠しているだけで、廃棄簿に載せてないから廃棄してないということ、持ってるということじゃないですか?南スーダンPKOの時もね、ないない言ってたんですよ。これね、絶対ないですか?断言できますか?見つかったとき、これ大臣も含めて責任取れますか?私たち懲りてるんですよ。捨てました、ありません、実は隠してました。ここ数年繰り返しなんですよ。これね、『担当者が捨てたと言ってるので、捨てたんだと思います。』って官房長官も、『ないと思います』って言ってるんですよ。『思います』じゃ済まないんです、この問題。絶対ないですか?」

 

ああっ、しかし、ここで原口議員が割り込んで違う質問してきた!
ここは、官僚に「絶対ない」って言わせなきゃダメですよ。
多分、躊躇するだろう。
ここは「あなたの発言は、場合によっては今後の引責にも関わってくる」ってことを、しっかり分からせなきゃ。

 

では、5年間分の廃棄記録に関して、何人の旧担当者に聞き取りをしたのか?という問いに、なぜか酒田氏は「人数は分からない」と答えている。
人事課に任せたので、自分は知らない、という回答だ。
だーかーらー、人事課長を呼べと言っているのだ。
聞き取りした際の、メモ等の文書は?の質問にも、あるかどうか分からないという返答だ。

 

宮本議員「そもそも1年以上の保存文書は、行政文書ファイル管理簿に記載をしなきゃいけない。廃棄もそこに書き込む。ところが、行政文書ファイル管理簿そのものに安倍内閣時代の記録がない。麻生内閣のはある。・・ということは、行政文書ファイル管理簿に最初から載っていなかったか、後から削除したか、しか考えられない。そこには載ってたのですか?」
酒田総務課長「分からない」

 

なるほど、行政文書ファイル上から書類の存在を抹殺した可能性が出てきたわけか。
すごい話だ。

 

宮本議員「5年間もの間、載せてたかどうかも分からないんですか?」
酒田総務課長「記憶が不鮮明であるということです。」

 

「記憶が不鮮明」などと言いながら、「捨てた」ということは、異様に記憶がはっきりしている点も不自然だが。

 

驚いたことに、「廃棄記録」はおろか、そもそも「行政文書ファイル」に載っていたかどうかが分からないという、さらに杜撰な話になってしまった。

 

官僚は、「ヒューマンエラーも起こりうる」とか言っているのだが、5年連続で安倍首相に都合の悪い文書がヒューマンエラーで誤って削除されるなんてこと、あるはずないだろ。
考えてしゃべれよ。

 

これはどうやら、南スーダンPKO同様、ないないと言っていたものが出てくる展開になりそうだ。
この回のヒアリングでは、もう一つ注目すべきディスカッションが行われているのだが、それは次回後編ということにしようと思う。

つづく

後編はコチラ

「桜を見る会」総理決裁を簡素化したのは現場の担当者?後編
さて続きです。 2020年1月9日分の第21回目の「桜を見る会」野党追及本部ヒアリング、前編はコチラで。 最後に取り上げられた問題。 宮本徹議員が国立公文書館で発見した、小泉政権時代の桜を見る会名簿には、総...

 

にほんブログ村 政治ブログへ