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大みそかのニュース速報は、なんかおかしい

12月31日の夕方、日本ではちょうど除夜の鐘が鳴り響くころ、年越しパーティの来客を待ちがてら、ツイッターを通して日本の年越しの様子を窺っていたときだった。

「新元号 4月1日公表へ 安倍首相方針固める」

といったニュース速報テロップを、0時を前後して各テレビ局が打ったという驚きのニュースを多くの人がツイートした。

いや、みんなが驚いたのは、ニュースの内容ではない

これほど「速報性」に欠けるニュースを、多くの人がテレビの前で過ごしていることを睨んで、番組中にテロップを打つというテレビ局と官邸のあざとさだ。

しかも、「安倍首相方針固める」程度の話で、別にそれが正式に閣議などで決定されたわけでもない。
あくまで「首相の意思」で、本人がそう決心したに過ぎない。
そんなものを「速報」でテロップを打つテレビ局は本当にどうかしているとしか思えない。

年末に首相と会食して、各社のリーダーは、こういう速報を打つように周知徹底されたのだろうか?

というか、こんなもの「速報」でもなんでもなく、単なる「仕込み」じゃないか。

こういうヤラセのようなニューステロップを打つことで、「元号決定の全権は首相の手中にある」ということを、国民に誇示したいのだろうか。
気味の悪い権力嗜好を感じる。

ニュース速報のほかにも最近では、「買い物に出かけた」「散歩した」「映画を見た」「ゴルフをした」こんな報道が相次いでいる。

なんなのだこれは???皇族か?

いや、皇族だって公務以外の出来事は、それほど報道されないよ。
こんな風に皇族を引き合いに出すのは、かえって皇族の方々に失礼かもしれない。

しかし、近ごろのマスコミの安倍首相の扱い方には、王様とか国王みたいなものを想像させる。
首相は、「絶対に非礼があってはならない存在」なんかではないし、そんな存在であってはならないのだ。

こういう一連の気味悪い報道は、官邸から流すようにマスコミに伝えられるのか、それともマスコミが「是非にも」と申し出て報じているのか、その背景はよく分からないけれど、日常的にこういうおかしなニュースを国民に見せることで、安倍という人が、「選挙で選ばれた人」という事実を超えて、なにか「絶対的な権威」を持つ印象の存在にすり替えられていきそうで心配になる。