電通と経産省、政府との癒着が問題となっている。
それは、コロナ禍で売り上げ不振となった中小企業を救済するための「持続化給付金」の支給の遅れの原因を追求したことから、不審な外部委託経路が明らかとなり、似たような経緯が他の事業にも次々と発見されたことで明らかになった。
これを皮切りに、電通と経産省の異常なまでの緊密ぶりが世に露呈されることとなる。
中でも特に問題となったのは、
・「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」(持続化給付金、その他過去に多数)
・「一般社団法人環境共創イニシアチブ」(マイナポイント、GoTo受託予定疑惑)
の2社である。
この2社は事業規模が小さく、とてもじゃないが、百億単位の公共事業を受託するほどの実務規模を持ち合わせているようには見えない。
入札資格ランクも、CまたはDと低い。
そういう小さな法人が、数百億円規模の公共事業を次々と受託し、中抜きした上で、電通やパソナといった大企業にそのまま業務を丸投げしていたことが問題視されている。
しかもその「小さな法人」の設立には、パソナや電通などの2次請けとなっている大企業が自ら関わっている。
つまりこれらの「小さな法人」をくぐらせることで、パソナや電通は、もう1回中抜きチャンスをゲットするという利点がある。
さらに、大手の名前を出さないことで、受託者に頻繁に同じ企業名が連なる印象をも回避できる。
では、こうした都合のいい公共事業受託は、企業の思惑だけで叶うものなのか?
そこで出てくるのが、この2社の「定款」の件だ。
ここに関しては下の過去記事が詳しい。

非常に重要なのは、二つの法人の定款のタイトルがどちらも、
(2020年6月13日東京新聞)
という点だ。
この二つのトンネル法人の設立に、経産省が協力していたことが分かる。
「サービスデザイン」「イニシアチブ」と、一見なんの関係もないように見える二つの小さな法人の定款が、コピペで使いまわされていた、しかも経産省部局の名義で、というのは、なかなかに衝撃的な事実だ。
設立から経産省が協力していれば、それはもちろんトンネルだろうが何だろうが通し放題であることは頷ける。
これに関して経産省はすでに国会で、「経産相が過去に送ったドキュメントを上書きする形で、先方が作成してしまったのだろう。」という主旨の弁解答弁をしている。
そこで出てきたのが、ツイッター界で「文書開示請求の鬼」で知られるWADA氏の開示請求だ。
この開示請求に対して経産省は、「事務の遂行に著しい支障をきたす恐れ」という理由で、開示の一部を12月2日まで延期するという回答をしてきた。
つまりこれは、そうした文書が「ある」という回答に等しい。
これによって、この二つのトンネル法人の設立に経産省が関わっていた可能性がほぼ確実となり、また場合によっては他のトンネル法人の設立も明らかになる可能性もある。
これはちょっとビックリだ。
経産相回答全文は、WADAさんのツイッターから↓。
経産省から特例延長。
…存在認めちゃったよ。 pic.twitter.com/LeKIxx9HGE— WADA (@WadaJP) July 5, 2020
国会がすでに終わってしまったので公での追及の場がないが、WADAさんの開示請求にはマスコミも注目し始めているので、マスコミがさらに追及する、または野党議員が質問主意書で回答を引き出す、といった形で進展させることは可能かもしれない。
いずれにしても、「電通のための公共事業」のようなあり形で漏れ出たカネが、それを放任、黙認する大臣、ひいては政権の献金になるといった悪の連鎖はそろそろ止めないと、国家としての傷が深くなるのではないだろうかと憂えている。