2月17日は、辻元議員へのヤジ「意味のない質問だよ」に関して、型どおりの謝罪文を安倍総理が読み上げる形で、予算委が再開となった。
さっそく、辻元議員の追及が始まる。
「総理としての発言の責任」を何度も確認したあと、辻元議員はこう始める。
辻元議員「私どうしても納得いかないのでホテルに問い合わせをしました。全日空インターコンチネンタルホテル東京。」
回答:ございません。主催者に対して見積書や請求・明細書を発行いたします。
この7年間に安倍首相は3回(2013年14年16年)の「前夜祭」を、インターコンチで開催している。
回答:ございません。弊ホテルが発行する領収書において、あて名を空欄のまま発行することはございません。
安倍首相はここで、「ニューオータニではそのようにやっていた。」と主張する。
回答:ございません。ホテル主催の宴席を除いて、代金は主催者からまとめてお支払いいただきます。
安倍首相、ここで全日空ホテルの回答は「一般論」であって、自分の事務所のケースは含まれていないのだ、と主張する。
回答:ございません。
安倍首相がオータニの例ばかり挙げて反論するので、改めて安倍首相に午後までに全日空ホテルに問い合わせてもらい、その後の質問は、他の野党議員が引き継ぐということで、辻元議員の質問時間は、ひとまず幕を下ろす。
そして、午後、小川淳也議員がこれを引き継いだ。
それについて、安倍首相の「改めてANAホテルに問い合わせをした結果」というのが次の答弁になるので書き起こす。
いささか冗長だが、後日、虚偽答弁という話になるかもしれないので、全文を記録する。
小川議員「それは事務所の方が、ホテルの方と電話でやり取りをしたのですか?」
安倍首相「(要約)電話による。相手の氏名も確認済み。」
小川議員「では今のやりとり、総理の事務所から書面で照会し、書面で回答を得、説得力を増してほしい。」
ここで細かいツッコミをするが、安倍首相はよどみなく「電話で」と答弁したにもかかわらず、数十分の後には、メールだったか、電話だったか、と話が変わる。
小川議員「一般論として、辻元議員にこう回答しているのは了解している、では個別に、私の行事はかくかくしかじかで一人参加方式だし、支払いは個別にホテルに直接してもらったし、後援会としては明細書は受け取っていない、支払いもしていない、ということでいいですね、ということを書面できいて、書面で回答を受け取るように要請したいと思います。」
安倍首相「(要約)午前中に確認しろと言われたので確認した。これ以上ホテルに問い合わせるつもりはない。」
小川議員「もう一軒のホテルに(オータニ)野党が情報提供を求めたときは、『基本的に』とか『稀ではあるが』とか『一概には言えないが』とか、すべて留保がついているんですよ。しかし今回ANAインターコンチネンタルホテル東京さんは、一切の留保をつけていないんです。」
なるほど、ニューオータニは、その回答が官僚答弁のような、前提付きであったことが分かる。
オータニの経営には、安倍首相と最も近いと言われる今井尚哉秘書官の親戚が絡んでいる。
なんらかの入れ知恵をするくらいはワケもないことだろう、と邪推する。
そして、小川議員は、安倍首相の主張するこの「聞いた話」を、書面で改めて回答するように要請する。
どうしても書面での要求を辞さない小川議員に、安倍首相はこんなことも言っている。
またこんな、ミエミエのウソを並べ立てられ、なすすべもなく国会が迷走するのかと、なかば国会視聴のモチベーションも下がりそうになった時だった。
事態は急転した。
それがこの記事だ。
(2020年2月17日朝日新聞)
な・な・なんと!
安倍首相、もとい、事務所はそもそもお昼休みの間に、ホテルに問い合わせなどしたのだろうか?
もうそこから疑わしい。
しかしさすがは外資系、オータニに比べて、その忖度のなさがすごい。
このまま、この会社が記者会見でもして、いっそのこと全部ぶちまけたら、日本におけるホテル界の英雄になれると思うのだが・・・。
果たして!?