2019年12月24日、世間はクリスマスイブだというのに国会では、「桜を見る会」追及本部の第18回ヒアリングが開催された。
今回は、共産・宮本徹議員が国立公文書館で発見した、小泉内閣時代の「平成18年(2006年)桜を見る会」の名簿の写真というおみやげ付きだ。
平成18年の桜を見る会は、招待者の最終決裁者は、小泉内閣総理大臣の印。本当に、今年は招待の決裁をおこなっていないのか。すべて破棄したとして闇に葬るのか。 pic.twitter.com/xOXyJT9hSh
— 宮本徹 (@miyamototooru) 2019年12月24日
これは、マスコミにも公開され、小泉政権時代にも総理枠「60」という招待区分番号が使われていたことが明らかになった。
そこで、ジャパンライフの山口元会長の招待状にある区分番号も「60」であることから、「招待したのは安倍首相なのではないか?」と野党議員が詰め寄るも、例によって「個別の招待者に関する質問は・・・」と、取りつく島がない。
しかし、この文書の発見で注目したいのは、招待区分番号ではなく、決裁のページだ。
上で引用した宮本氏のツイートにある画像を見てもらいたい。
決裁トップにある印は、当時の小泉首相、その下にある小ぶりのハンコは当時の内閣官房長官である安倍晋三氏のものだ。
酒田総務課長「招待者名簿の決済につきましては、現在は取っておりません。」
奥野議員「いつからやめたんですか?」
酒田総務課長「それはちょっと今は・・」
場内ブーイング
奥野議員「では、いつやめたのか調べて、やめた年までの文書の60番が毎年どうなっていたのか調べてください。」
60番云々よりも、私はこのやり取りに注目したい。
省庁において、決裁の最終責任を特定のポジションに与えることを「専決」と言い、その「専決」を変更するには、文書においてそれなりの手続きが必要なはず、とリプをくださった方がいた。
ネットには賢い方がたくさんいて、ありがたいことである。
ウィキで「専決」を見てみると、「通常、各省庁や地方公共団体等の専決規程により専決の範囲と専決権者が定められる。」とある。
なので、この質問に関しては、「いつから決裁方法が変わったのか分かりません」のような答弁は不可能なのだ。
私は、そもそも「名簿は捨てた」自体がウソだと睨んでいるので、この「専決権の変更」というのは行われていないのではないかと考えている。
この手続きの書面が出なければ、首相決裁の文書が1年未満で捨てられたというトンデモナイことが起きたことになる。
一度持ち帰り、次回改めて回答ということになったのだが、次のヒアリングは2日後。
さて、どんな回答が返ってくるのか、これは少々楽しみである。
最後にひとつ、安倍首相が本会議での答弁に「名簿廃棄決定から実際にシュレッダーにかけるまで、相当の時間がかかったのは、廃棄担当の職員が障がい者枠の職員だったから」という主旨の内容があったことについて、追及本部が政府見解を聞いたところ、回答は「あの理由は正当だった」というものだった。
杉尾議員が猛烈に怒った。
あの答弁に関してなんの反省もないって、ちょっと驚きだ。
これ、本当に問題で、安倍首相が答弁を読むとき、内容が本当にひどいことがよくある。
安倍首相の答弁書を作成する人、おそらく首相のお気に入りかなにかの官僚なのだと思うのだが、素人にすら程度が低いと感じてしまうものが、わりと頻繁にある。
歴代の首相では、そんなふうに感じたことはほとんどなかったので、今の担当者は格別にレベルが低いのだと思う。
こうしたことからも、官邸に寄せ集められた首相お気に入りの人たちは、ゴマすりと忖度以外にはほとんど能力のないタイプの人材であろうことが想像できる。
類は友を・・・
お知らせ
★★★ Youtubeはじめました! ★★★