12月17日、第16回「桜を見る会」野党追及本部ヒアリング。
実は同日この前に、衆院内閣委員会理事会が開かれている。
非公開なので詳しい内容は分からないが、報道によれば・・・
(2019年12月17日東京新聞)
これまで何回も開かれて来たヒアリングと大差ない内容の、ゼロ回答状態だったようだ。
その後に開かれた今回のヒアリングは、野党議員側が事前に質問内容を十数項目にまとめ、それに文書で回答させるという形式を取ったのだったが、直前の理事会で、いつもヒアリングに来る官僚どもの上司に当たる連中が、ゼロ回答を堂々と突き付ける姿に鼓舞されたのか、いつにも増してふてぶてしいゼロ回答ぶりだった。
そのため議員が、官僚どもに「公文書とは?」「国政調査権とは?」「立法府とは?」などについて、半ばキレながらレクチャーするという不思議な進行になった。
毎度のことながら、「バックアップは公文書か?」「データ消去のログを出せ」「サーバーに関する業者との契約書を出せ」など、もはやヒアリングで定番となりつつある質問が、ゼロ回答のために続く。
そして、話が理事会でも出たという質問、「60」が総理枠かどうか、という点に至ったときだった。
原口議員「総理枠は1000人って分かってた人にもう一回聞けばいいじゃないですか。」
中井亨内閣官房参事官「(要約)1000人と分かってた人と、60番について知っている人が同一人物とは限らない。」
今井議員「酒田さん、理事会の時の話。毎年名簿の担当者がいますよね、今年も担当者がいますよね、その方に聞いてくださいと言ったら、ゼロ回答でしたよね。それで(大塚幸寛)官房長の説明は、『発送する時の単なる事務的な附番で、担当者に聞いてわざわざ記憶を呼び起こすのはいかがなものかと考えています。』と答えられましたけど、正しいですよね?」
会場「えーー」「なにそれっ」
酒田総務課長「はい、そのようなお答えさせていただいておったと思います。」
今井議員「こういう答えですよ、理事会で、ですよ。『いかがなものか』って。」
会場、ざわざわ。
たまらず川内議員が刺す。
官僚なんだから、いくらなんでもとっくに知っているだろうが、そこなのだ。
国会からの指示であって、野党の質問、ではないのだ。
国会議員が調査権をもって質問しているのに、「調査するつもりはない」という回答自体が、本当なら全くあり得ない話なのだが・・。
田村智子議員「元々の質問『60』の発端は、国会・行政監視委員会での私の質問ですからね。それを、調査を拒否するっていうのは、国会の存在を否定するのに等しいですよ。」
黒岩議員「60枠もそうだけど、下4桁、この意味合いが分かっている担当者、誰か分かってますよね?聞いてくださいよ、どういう意味なのか。回答結果が都合のいいやつは聞きます、都合の悪いものは聞きません、ログも出しません。話が全部そうなってるんですよ、いま。」
官僚に対して温和に努めてきた原口議員の堪忍袋の緒もついにキレる。
ふだん私たちが官僚の顔や名前を気にすることはないけれど、こういうことが起きた以上、責任者の顔と名前は全国にとどろく。
その上、税金で給料をもらっている公務員の立場だ。
そういうことに関して、後ろめたいとか、背徳感とか、この人たちにはないのだろうか?
杉尾議員「調べるなって言われてるの?調べるなって言われてるんじゃないんですか?」
・・・・・
会場「あー」「あ~」「は~」
原口議員「なるほどね・・・言われてんだね。」
官僚どもの映像カメラ外なので、私には様子が分からない。
原口議員「そういうことなんだよ。」
川内議員「えーふぉーふあ」
杉尾議員「そういうことか・・。否定するんならすりゃいいんだからね。」
酒田総務課長「すいません、そこだけははっきりさせておきたいと・・」
原口議員「自分を守ることだけは、はっきりさせるってことなんだな。」
官僚どもも確かに問題だけれど、彼らにここまでさせる安倍政権も、相当にどうかしている。
いや、自民党内にこれに対して何か言う人はいないのだろうか??
まさか来年の1月20日の国会まで、官僚たちに歯を食いしばらせて、なにも出さないまま、国民が忘却するのを本気で待つつもりなのだろうか。
議員の国政調査権に応じない行政なんて、聞いたことがない。
この国家の異常事態はいつまで続くのだろう。