とんでもないバカモノが出たものだ。
北方四島「ビザなし交流」の訪問団に参加していた日本維新の会の丸山穂高衆院議員の発言が問題になっている。
5月11日午後8時ごろ、場所は一行が訪問中の国後島古釜布(ふるかまっぷ)の滞在先で起きた。
この「発言」は、伝聞ではなく、音声となって報道されているので、その部分を書き起こす。
訪問団長「戦争で?」
丸山議員「ロシアが混乱している時に、取り返すのはOKですか?」
訪問団長「いや、『戦争』なんて言葉は使いたくないです。使いたくない。」
丸山議員「でも取り返せないですよね。」
訪問団長「いや戦争はすべきでない。」
丸山議員「戦争しないと、どうしようもなくないですか?」
訪問団長「いや、戦争は必要ないです。」
「団長」というのは、元国後島民で大塚小弥太(こやた)さん89歳。
89歳と言えば、身をもって戦争を知っている世代だ。
現役国会議員に、こんなことを言われる世の中になろうとは、大塚さんも驚いたに違いない。
13日に本土に帰還してから行った記者会見では、丸山議員はこんな風に反論している。
「戦争しないと、どうしようもなくないですか?」
ここまで言っておいて、「切り取り」も「やまおり」もあるものか。
ABC放送「キャスト」という番組のコメンテーター木原善隆氏によれば、
過去にも問題が多い丸山議員を、記者がつけまわして会話を隠し撮った、などという話ではないことが分かる。
「戦争発言」も、十分問題なのだが、起きたことはこれだけではない。
丸山議員は、どういうつもりでこの一団に参加したのだろう。
友好親善の一環として行われている訪問の、その行った先で、このような問題を起こす人が
現役国会議員
であることが、今の日本の政治の劣化ぶりを映している。
実は、この丸山議員、3年前にもお酒でやらかしている。

「公私一切酒を口にしない」誓いはどうなったのか・・・。
まぁ、酒の話などどうでもいい。
維新の会が、このあと彼をどのように処遇するのか、注視したい。
また、こういう好戦的な議員を抱えた「維新の会」が、官邸から、大阪自民連よりもかわいがられるのは、もっともな話だ。
改憲によって戦争を連想するのは、過ぎた想像だと冷笑する人もあるが、こういう国会議員を抱えるほど、質の低い政治状態で改憲議論なんぞに臨むのは、魑魅魍魎に囲まれた状態で、魔よけの札を自ら引っぺがすのと同じ行為だ。
くわばらくわばら。
この夏に衆参同時選挙があるなら、なんとしても落選してほしいと願ってやまない。