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「あなたに答える必要はない」は、政治家として無能の証

菅義偉官房長官が記者会見で、東京新聞の望月記者に「あなたに答える必要はありません」と回答を拒否したことが話題になっている。

スガ氏の態度が、「国民の知る権利」を踏まえたうえで、どのような問題があるか。
国民の知る権利は、日本国憲法21条の表現の自由を根拠に・・・

いやいや、やめましょう。
そんな、小難しい話は。

私は、端的に言って、菅義偉という人には、あまり政治家としての才能がないのだな、と思う。
派閥争いとか政局とか、そっちの能力は分からない。
官房長官にまで昇りつめたのだから、きっとおありなのだろう。

でも、多くの人を口説き、観衆を酔わせるような言葉を綾なす能力は、気の毒なほど持ち合わせていない。
耳の痛い話は振らない、政権に甘い記者ばかり相手をしてきたものだから、言葉でしのぎを削るという修羅場も踏んでない。
だから、ちょっとしつこい記者に、聞かれたくないことに触れられたくらいで、キレてしまう。

事実と違うことを前提に質問されたのが、気に障ったのなら、
「それは違いますよ。」「あなたの勘違いです。」「どこどこで確かめてください。」
などと、やり返せばいい。

なにが、そんなに問題なのだ?

そもそも、安倍政権は、民主主義とは辻褄の合わないやり方で、国家を運営している。
適正な手続き、プロセスを積み上げることに重きを置く民主主義の本来のあり方を無視して、
自己流のショートカットで結果を導くから、その手順を問われたときに、回答が出来ない。

スガ氏が回答に苦しむ理由は、そこにもある。
「説明のつかないこと」をやっているのだから、説明できるはずがない。

あと、記者側を言えば、彼らにも責任がある。
しゃべる才能のない政治家を、あそこまで甘やかしたのは彼らだ。
ノーパソを打つパチパチ音だけが彼らの存在感。

「その批判は当たらない」とスガが言えば、
「当 た ら な い」とパチパチ打つのが彼らの主な仕事だ。

“ 〇〇問題「その批判は当たらない」ー菅官房長官 ”

という見出しを、読者は毎回読まされるはめになるので、新聞なんて買わなくなる。
そうした悪循環を招くのがこういう事態だ。

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国家運営のプロセスを質問して、それに官房長官が答えないのであれば、記者が集まる必要もないのではないだろうか。
折からの人手不足、もっと記者も生産性を考えて仕事をするべきだ。
今の流行ではないか。

これまでだって、この会見から、さほど重要な話が出たという記憶はあまりない。
だったら、その記者たちをあちこちに散らして、ネタ集めをすべきだ。
そして、本当に読者が知りたい情報をかき集めれば、それに月4000円払う人はいると思う。

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