スポンサーリンク

菅義偉官房長官が、急に目立ち始めている件

前の参院選あたりから、菅義偉氏が実に活力的だ。
参院選では、岸田氏のお膝元の広島選挙区に、身近な河井克行氏の妻を押し込んで、ベテラン溝手顕正氏を落選させた。
選挙が終わると、今度は小泉Jr.を引っ張り出し、官邸での結婚報告のお膳立て、「ポスト安倍もあり得る」などと発言してマスコミを騒がせた。
安倍首相が休暇中の8月19日は、美術館の視察に訪れ、こんなニュースになっている。

 

菅官房長官は、19日午前、東京 お台場にある、光や映像を使った最先端のデジタルアートを集めた美術館を視察しました。
・・(中略)・・視察のあと、菅官房長官は記者団に対し、「外国人が、真に楽しめるコンテンツを開発していく必要がある。参加者の体験や楽しさ、分かりやすさといった要素は、日本の観光がもう1段上を目指す上で必要になるものだ」と述べ、外国人旅行者を年間4000万人に増やす目標に向けて、誰もが楽しめる体験型の観光の充実に取り組む考えを示しました。
(2019年8月19日NHK)

 

スガ官房長官が、メディアを連れて外歩きをし、考えを表明するといったアピール活動をするのは、これまではなかなか稀なことであった。
今回、どんな意図があって、アピール活動をしているのか。
この言葉に注目したい。
「参加者の体験や楽しさ、分かりやすさといった要素は、日本の観光がもう1段上を目指す上で必要になる」
これは、カジノのことを指していると考えて間違いないだろう。

 

同日のニュースにこんなのがあった。

 

《横浜市がIR誘致へ 山下ふ頭を候補地に》
横浜市がカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致する方針を固めたことが19日わかった。林文子市長が週内にも表明する。山下ふ頭を候補地とするとみられる。観光消費の増加などの経済効果が見込めると判断した。・・(中略)・・IR誘致を巡っては、林市長は当初、「持続的な発展のために必要」と前向きな姿勢を示していた。ところが、2017年の市長選の前に慎重姿勢に転換し「白紙状態」を繰り返していた。
(2019年8月19日日本経済新聞)

 

スガ官房長官は神奈川2区選出の衆議院議員。
小泉進次郎氏は神奈川11区選出。
2017年の横浜市長選で、林文子氏が出馬したときも、自民党幹部で最も気を揉んでいたのはスガ氏だった。

 

それにしても本当にひどいと思うのは、選挙の時に林氏は、カジノの話題を隠し公約にはあえて掲げず、口頭で「白紙に」と主張としていたが、ここに来てまんまとひっくり返し、推進をし始めたわけだ。
この選挙では、立憲の現役女性国会議員も応援演説に駆け付けており、ここらへん、今となって彼女らはどう考えているのか、ぜひ聞きたいものだ。

 

安倍首相が休暇中なのにも関わらず、官邸は完全な夏休みというのでもなく、対韓国がらみや対米など、まるで首相が蚊帳の外であるかのように、いろんな話が進んでいる。
「安倍さんにはゴルフでもさせておきましょう」という雰囲気が、あるのだろうか・・。
改憲は、国民投票の広報活動でマスコミに一時的な巨額の利をもたらす可能性があるが、どちらかというと利権というよりは、極右系支持団体の希望にこたえる情緒的な政策だ。
スガ氏は、安倍首相の望むような情緒的政策には、これまでの発言を振り返っても、あまり関心がなさそうだ。
そんなことよりも、ドーンとカネが動く計画を始動してしまおうという意図なのかもしれない。

 

今後、政権の動きのキーになるのは、もはや安倍氏ではなくスガ氏であろう。
今まで以上に、彼の動向に注意していこうと思う。

 

にほんブログ村 政治ブログへ