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レーダー照射問題、政府もマスコミも騒ぎすぎる

「レーダー照射問題」が、毎日のように新聞やテレビをにぎわせている。

最初に断っておくが、私は兵器や軍事に関しては、全くの素人だ。

そういう遠慮もあって、これまでツイッターでもブログでも、この問題についてはあまり触れてこなかった。
それでもなんとか理解しようと、識者が、おそらく相当に噛み砕いて書いただろう解説を読もうとしたが、装置の型番らしきものや、電波のタイプ名などが出てくると、読解力が限界に達し、さっぱり分からない。お手上げだ。

こんな人は、きっと私だけではないだろう。
たぶん多くの人が、日本政府や韓国政府が示す「証拠・証言」等を見せられても、「その時何が起こったのか」を正確に把握はできないと思う。
そもそも事の性質上、情報のすべてが明らかにされているわけではないので、専門家ですら全容を把握するというのは無理なのかもしれない。

専門的な解説を除いたうえで読み解けるストーリーというのは、例えるならこんな風に見える。

人ごみで子供同士の肩が触り、(←現場レベル)
「オマエがぶつかった」
「イヤ、ぶつかってきたのはオマエの方だ」
と、言い争いを始める。
そして、それを見ていなかった両方の親が登場して、激しく言い争いを始める。(←政府レベル)
人ごみから、それぞれの親子の知り合いや友人などが登場し、それぞれに味方し言い争う。(←報道レベル)

と、こんなかんじだ。

ふつうに考えて、これは現場レベルで話し合ってお互い矛を収めるのが、最も理想的な方法だ。
そもそも政府が出てくるまで、現場では互いに矛先を向けあうところまで状況悪化していたのかどうかも疑問が残る。

そう思わせるニュースが12月28日にあった。

渋る防衛省、安倍首相が押し切る=日韓対立泥沼化も-映像公開
岩屋防衛相も否定的だった。複数の政府関係者によると、方針転換は27日、首相の「鶴の一声」で急きょ決まった。

防衛省も防衛相も映像公開には否定的だったという。
それが首相の「鶴の一声」で急きょ公開になったというのだ。
少なくともこの映像公開が、外交的になにか戦略をもって進められた、というニュアンスはない。

これは、ケンカを始めた子供を差し置いて、出てきた親が子供以上にヒートアップし、子供も呆然とそれを見ている状況に近くはないか。

なにか、アメリカが間にいるのをいいことに、いくら罵倒しても絶対に戦争にならない前提で、罵倒したいだけ罵倒しまくっているようにも見えなくない。
それは日本だけでなく、韓国側から感じることでもある。

同じことをロシアに言ってみたとする。
いや、これはちょっと想像するのも怖い・・。

日本政府のケンカ腰の態度は、一部の嫌韓の人の留飲を下げるのには一役買ったろう。
しかし、それだけのことだ。

そんなことより今の日本は、ただでさえ必ず訪れる人口減少に、度重なる自然災害、産業の空洞化、無謀すぎた金融政策、そして何より政府の劣化、政治の劣化、と内に抱える問題が少なくない。
これらの問題が今後の日本を衰退させるのは、隣国からの攻撃なんかよりも、はるかに現実的かつ深刻だ。

いま国民が一番真剣に考えなければならないことは、韓国のことではない。

 

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