スポンサーリンク

長尾議員のツイッター「何をされるかわからない」は、看過するには度が過ぎている

 

日頃は、誰かのツイートに反論のリプライを送ったりすることはほとんどないのだけれど、今回のこのツイートは看過できないと思ったので、長い文章が投稿できるブログの方にで引用してまとめたいと思う。

まず、今回のこのツイートが内閣府大臣政務官という政権の要職に就く国会議員で、公人中の公人の発言であるところが、看過できない最も大きな理由だ。

使っているアカウントも、衆議院議員であること、政務官であることを明記し、ツイッター社からの承認もされているもので、プライベートに思いを綴るという性質のものではない。

そういうアカウントで、国会議員が「(韓国へ渡航した日本人が)何をされるかわからない」などと、無根拠で意味もなく韓国へ渡航する人の不安を煽るのは、明らかに問題がある。

そもそも「なにをされるか分からない」というのは、具体的にどういうことを指しているのだろう。
ぼったくられるとか、不十分なサービスで不快な思いをさせられるくらいのことであれば、旅をする限り運が悪ければどこの国でも遭遇する可能性がある。なにも韓国に限った話ではないし、そもそもその程度のめぐり合わせは、日本国内ですらある。

では、命が危険にさらされるとか、身体的に傷つけられるとか、そういった可能性を言っているのだろうか。
もしそうなら、渡航制限をするべきだし、そこまでいかずとも、外務省から「たびレジ」や「在留届」などを経た注意喚起メッセージを送ることもできる。

私もドイツで在留届を出しているので、外務省からの注意喚起メールを受け取ることがある。
主にヨーロッパ内でテロが起きた直後などに、「人ごみに入るときは注意して」程度のものなので、実際にはそれほど役に立つ情報でもないのだが、「何をされるか分かりません」などという、具体性に欠けた根拠のない情報は受け取ったことがない。本当に注意喚起が必要な案件なら、政権の中央に関わっている人が、なぜ正規のルートで告知しないのだ。

匿名アカウントのネトウヨが、ネットで戯言を書き散らして喜んでいるのとはレベルが違う。

政権中枢の役職を担った国会議員なのだ。

一部の嫌韓発言を喜ぶ人々にリップサービスとして、ここまで不確実な情報で憎悪感情を煽るのが内閣府の政務官で、それをたしなめる人さえその周りに誰もいないというのであれば、「感情だけで理が通じない。」というのは、まさに日本政府のことであると言わざるを得ない。