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緊急事態宣言発出報告は、国会議員のポストにDMで 国会嫌いな菅首相

1月14日、参議院内閣委員会で日本共産党の田村智子議員が冒頭にいい質問をしたので記録する。

 

田村議員「1月7日4都県に緊急事態宣言発令、1週間もたたないうちに昨日11都府県に拡大、しかしその日のうちに茨城県知事からも宣言の検討が必要と会見がなされました。都道府県知事から突き上げられるようにして緊急事態宣言が発令される。政府としての判断はどうなっているのかと疑問を持たざるを得ないような状況なんですが、まずお聞きをしたいのは、なぜ菅総理が国会で報告をしないのかということです。特措法32条は、緊急事態宣言をし、政府の対策の方針について国会に報告をするのは、政府対策本部長と定めています。ところが、7日も昨日(13日)も、議院運営委員会で報告したのは西村大臣です。なぜ、対策本部長である菅総理が、法の定めに則り国会に報告を行わないのですか?」

 

政権下で本来はすでに2度、菅首相は国会に報告に出てこなければならない立場なのだ。
最初の発出をした7日は、「安倍元首相も出席した国会報告に、菅首相は出席せず」と報じるマスコミもあったが、対象地区拡大の13日になると、そう報じるマスコミはすでになく、緊急事態宣言→首相記者会見が、まるで通常のセットであるかのように世間は誤解し始めている。

 

参考のため、特措法の関連部分を掲げておく。

 

西村大臣「(冒頭、茨城県知事とのやり取りについてゴチャゴチャ説明するが重要でないので割愛。)国会への説明、出席のあり方については、これは国会でお決め頂く話でありますので、私からはコメントを差し控えたいと思いますけれども、その上で申し上げれば、緊急事態宣言の発出、変更、解除、そういう場合に事前に衆参の議運で、私が説明をさせていただいてまいりました。菅総理も節目節目で記者会見を行われておりますし、1月7日、そして昨日、自ら会見を行い説明をされているところであります。いずれとしましても、政府一体となって、国民の皆さんに分かりやすい説明、丁寧な共感を頂けるような説明を心がけていきたいと考えております。」

 

「それは国会が決めること」この同じ言い訳で、安倍晋三が過去にどれだけいろいろな責務から逃れてきただろうか。
約8年に渡る安倍政権下で、こうした細かな憲法違反、法令違反を厳しく追及してこなかった国民のツケが、今こうしてコロナ禍に回ってきている。
今私たちが必要なのは、分かりやすさや共感なんかではなく、宣言中に菅政権がどんな実効的な対策で個々の暮らしや雇用を守っていくかということだ。
事業や個人の自由が侵される緊急事態宣言は、実はこうした法令違反の下で発出されていることを知っている国民は少ない。

 

田村議員「それおかしいですよ。法律で政府対策本部長が報告するってあるんですから、自民党がそれに反対したって政府の側から、菅総理が説明すべきだと対応するのが当たり前のことじゃないですか。なぜそれをやらないのか。もちろん議員会館に文書は配られましたよ。では、この文書の配布を以って、国会への報告は政府対策本部長によって行われたと、それが菅政権の判断なのかと聞いてるんですよ。」

 

え、文書?

 

西村大臣「国会での説明、出席のあり方につきましては国会でお決め頂くということでありますので、私、衆参の議運委員会でご説明申し上げたということであります。」
田村議員「答弁になってないですよ。特措法32条で政府対策本部長が国会に報告すると定めているんですよ。そのこと聞いてるんです。」

 

西村大臣「慣例上、先ほどご指摘ありましたけれども、実務上書面で報告を行っているということでありまして、その上で国会でお決め頂いた議運で説明を行っているということでございます。」

 

この答弁のどこに驚くかというと、西村大臣は、特措法で定められている「国会への報告」は、議運に出席した西村大臣によってではなく、議員会館の議員ポストに投函された文書が「国会報告である」と明確に回答しているのだ。
こんなバカげた話があるだろうか。

 

田村議員「菅政権はそれでいいと、議員会館のポストにポンと入れればそれでいいと、そういう判断だということですよね。菅総理は、1か月で必ず収束させる、まるで精神論ですよ。どうやって感染収束させるのか、緊急事態宣言下で暮らし、事業、雇用をどう守るのか、国会で質疑に応じるのは当然ですよ。政府対策本部長なんだから。異常なまでの国会軽視、つまりは国民軽視だとこの場で強く抗議します。」

 

ちなみに特措法で定められている「対策本部長」とは誰のことなのか。
それは下記の文書で明らかだ。

 

 

菅政権のデタラメぶりが、すっかり安倍政権に毒された国民たちには、残念ながら「デタラメ」に見えないというのが、今の日本の最大の問題だ。
これがデタラメだということを、小さいことだが、しつこくしつこく訴えていかなければならない。

 

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