スポンサーリンク

安倍政権忖度の特捜が、秋元氏をマジメに捜査する理由

少し前の話になるが、12月9日、自民党・秋元司衆院議員が関係する企業が、外為法の疑いで特捜によって家宅捜索されたというニュースが持ち上がった。
政界は「桜を見る会」疑惑一色に塗られていたこの時期、特捜はあまりに仕事をしない捜査機関としてのイメージを払拭するために、雑魚を取り上げて「やってるフリ」感を出そうとしているのか、というのがこの日に受けた印象だった。

 

12月17日になると、この秋元氏と関係のある企業が、違法に受け取った外貨の出所が、中国・深センを拠点とするネットゲーム・くじなどを展開している中国企業で、日本でのカジノ市場進出に大きな野心を持っていること、外貨の授受があった当時、秋元氏が内閣府のIR担当大臣であったことが明らかになった。
これを聞いて、「雑魚相手にやってる感」というより、意外に根の深い案件なのかもしれないと感じた。
また、「桜を見る会」事件で自民党内がザワつきはじめていた時なので、派閥同士の追い落としの魂胆もどこかにあるのだろうと想像していた。

 

12月20日には、特捜が秋元氏の地元の事務所や、国会の議員会館にも捜索の手を入れたことが、「異常な事態」と多くの関係者の驚きと共に報じられた。
同日には、二階氏が記者を引き連れ、台風19号で被害を受けた栃木県を視察しつつ、いかに自民党が災害に対応するかという支持率復活をかけたイメージアップPR中に、「ところで・・」と秋元氏捜索の件について質問をした記者に、ブチ切れるという小さな事件があった。
麻生氏並みのエラそうな態度全開で、かつ老いて回らない呂律で記者を叱責しまくったその様子は、世間で言う「キレる老人」の再現そのものであった。
(ぜひ映像で見てみたいという方のためのリンク
秋元氏に関してよほど答えたくなかったのだろう。
ちなみに、秋元氏は二階派の議員だ。

 

23日、秋元氏が国交副大臣に就いていた2018年4月、副大臣室でこの中国企業の関係者と会っていたことや、その企業の担当者と「よろしく」などとやり取りしたメールが公開されたりと、もはや逃げ場がないところまで情報が出てきている。

 

ところで、自民党の議員相手にこれほど熱心に仕事をする特捜に、やはり違和感を感じずにはいられない。

 

甘利明氏の菓子折りの底に現ナマ事件や、受け取った金額の合計が合わない下村博文氏の加計献金疑惑、さらに桜を見る会「前夜祭」で後援者をタダで飲み食いさせた嫌疑かかけられている安倍首相の桜を見る会事件、などなど、まぁこれだけのマックロ疑惑が持ち上がっても、チラ見すらしようとしなかった検察特捜が、今なんと、やる気満々で秋元氏の案件を捜査している。

 

おかしいだろ、ふつうに。

 

さて、ここらは邪推タイムになる。
証拠はないけれど、これまでの色んなニュースを背景に、こういうことではないか?と全体像を想像してみる。

 

2019年5月に菅官房長官が、あまり明らかでない目的で単独渡米したことを覚えているだろうか?
「ポスト安倍」に、「令和おじさん」で調子に乗った菅義偉の名前が出始めたころである。
ペンス副大統領やその他米国要人に会い、拉致問題を主に語ったなどと表向きには報じられていたが、官房長官という立場で単独で訪米して・・というのでは、いろんな意味で違和感があった。

 

私は、これはカジノ導入に関しての、なんらかの関係者との接触だったのではないかと思っている。
ハイ、ここは邪推です。
証拠はない。

 

この後、参院選が一段落ついた8月には、スガ氏は急に「観光の一段上をいく、楽しめるコンテンツを外国人観光客に」などと言いだし、9月には横浜市長の林文子氏が突如カジノ開発にアクセルを踏みだす。
そして、大阪のカジノに開発請負候補として名乗りを上げていた米国のサンズ社は、あっさりと大阪から撤退し、横浜のカジノ候補に乗り換えた。

 

つまり、スガ氏は米国系カジノを日本に持ち込む窓口となっているのではないだろうか?

 

一方、二階氏と言えば、ずっと以前から中国と縁が深いことで有名だ。
中国企業が日本のカジノ建設という「草刈り場」に魅力を感じて、二階派の議員に接触してきたとしても、特別不思議なことでもない。

 

ここからは、最大の邪推です。
今回、秋元氏の案件で特捜がここまで熱心に働くのは、米国カジノ企業が、日本のカジノ市場から中国カジノ企業を追い落とす目的があるのではないか?
「特捜」と言えば、背後に米国の意思があって、米国からの指示には鬼のように懸命に働く機関であるという噂は、その昔から山ほどある。

 

秋元氏の件、与党である自民党議員には絶対に手を出さない特捜が、秋元氏を相手にトコトン働くのは、日本のカジノ市場という巨額の利益を生む「草刈り場」で、米中の覇権争いが可視化されたものではないだろうか。

その邪推の是非はともかくとして、少なくとも日本が「草刈り場」になっていることは、邪推ではない。
文書廃棄や都合のいい定義変更で、もはや正常に機能しなくなっている政府の下で、国民の多くがそれと知らない間に、外国がやってきて鷲づかみに富をさらおうとしている。
政府が正しく機能しなく、ダメになっていく国家というのは、こんな風に周りから食われていくものなのかもしれない。

 

にほんブログ村 政治ブログへ