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N国がれいわに会いたがってる?

れいわ新選組が、北海道を皮切りに全国ツアーを始動した。
いつものように、聴衆から質問を受け、太郎氏がうまいことそれに答えていく形で講演が進行されるのだが、根室市の会場で、ちょっと興味深い質問が出た。

 

高校生「夏の参院選挙で、山本さんの政見放送を見てそこから政治に興味を持つようになりました。N国の立花さん、最近見た動画で、れいわについて触れていて、8月くらいから山本さんに会談の申し込みをしているんだけれども、断られている、と。私は18歳の高校生ですが、夏の選挙の時にも周りにはあまり興味のない人が多かった。N国党の若い世代への広がりはいいことではないなとは思っているんですけど、もし立花さんの動画がYoutubeに上がったりしたら、れいわ新選組のことがもっと若い人たちの間に伝わっていくんじゃないかなと思っていて、会談を受けてくれたらいいなと思っているんですけど、なぜ断っているのか、教えてほしいです。」

 

前の参院選でネットを中心に支持を得た、結党初の国政選挙で一気に支持を集め、初めて政党要件を満たしたなど、「既成政党とは違う」ということ以外、実はほとんど共通点などないこの両党だが、なぜかマスコミにも並列して取り上げられることが少なくない。

 

立花氏は、選挙後これまで、国民民主の玉木氏やホリエモン、人気ユーチューバーなど、注目を浴びそうな人物を相手に迎えた対談動画を上げていて、マスコミでは扱われないが、ネットではそれなりに話題になっている。
その一方で、「発展途上国に食糧を与えると繁殖しすぎる」「同じ人間とは思えない」といった意の差別的発言など、国会議員として、いや、人としてどうかと思う過激な発言も辞さず、時には「選挙は金儲け」と本音だか本心だか分からないような発言もしている。

 

この高校生は、「N国党の若い世代への広がりはいいことではないなとは思っている」と言っているので、なるほど、ネットの情報をちゃんとチェックしていて、かつ内容を吟味できる能力を持った高校生なのだな、ということが窺える。
それにしても、山本太郎に対談を申し込んでいたとは驚いた。
それに対する太郎氏の回答はこうだった。

 

太郎「選挙が終わってから何度か連絡をいただいています。それは立花さんじゃないです。立花さんとは直接繋がってないんで。知っているのは、幹事長の上杉隆さん。上杉さんがやってるネットの番組に、1-2年に一回くらい出ることがあった。連絡は来たけれど、こっちは忙しすぎてそれどころじゃない。申し訳ないんですが。」

 

あー、そうだったのか。
立花氏ではなく、上杉氏からの声掛けがあったのか。

 

太郎「今(N国と)話して、前に進むことだったり、課題だったりってことがあるのかな、と思って。普段やられてる放送のような、消費されるプログラムにお付き合いする時間は、今はないってことなんですよ。要は、バラエティーみたいに消費されて終わるっていう。そういう時間の余裕は僕にはない。」

 

太郎氏には、N国の動画をチェックしている時間なんてないはずなんだけど、よく分かっているなと思った。
選挙後、立花氏の発信には政治的な意味や意図はほとんど感じられず、まずYoutubeの再生回数を延ばすことと話題になることだけに執着しているように思える。
「消費されるバラエティー」とは、うまい表現だな、と思った。

 

太郎氏「N国も、考えるところがあってやってることなのでしょうから、それはそれでいいんですが。上杉さんは『話す内容は漏らしません』と言ってきたんですよ、なのに電話で対談の交渉したことをYoutubeで漏らしてる。それさえもネタにする。まぁ、消費ですよね。政治は消費される対象であってもいいんですけど、それだけじゃ困る。どう世の中を変えていくのかってことも、セットでみんなで考えていける状況にしなきゃいけないので。彼らのやり方について否定する気はありません。前の選挙で(N国とれいわは)同列に扱われることがあったんですね。そこに対しては、まぁ、イラッとする部分はありますけれど。」

 

イラッとしてたんだ。笑
そりゃそうだろう。

 

対談相手の人気ユーチューバーは、再生回数を上げることが最大の目的なので、N国相手に喜んで盛り上げる。
相乗効果で両者の再生回数が上がるのでWINWINになるわけだ。
冷静にN国の中身を考えれば、立花氏と同列に並んで何かを語るなど、百害あって一利なし。
少なくとも政治家だったら己の政治家生命にすら関わると言っても過言でない。
だから国民民主の玉木代表が、その尻馬に乗って、立花氏と楽しそうに会談している動画をアップしたときは、空いた口がふさがらなかった。
折しも、千葉の台風被害が出た数日後の話だ。
連合の神津会長が苦言を呈すのも無理はない。

 

しかし、さすがに山本太郎はテレビの世界から出てきただけあって、N国の動画が、単なる再生回数稼ぎでお金を儲けている行為に過ぎないということを鋭く見抜いていた。
ホッとした。

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