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災害に興味のない内閣

強い勢力を保ったまま東京湾を突っ切って、千葉市に上陸した台風15号の影響で、千葉県を中心に大変な被害が出ている。
そんな中、テレビは進次郎の入閣と、相変わらず韓国問題ばかり報じている。
台風一過から2日たった11日は、さすがにテレビカメラも現地に入り、いくばくかの報道も増えたが、それでもニュースのメインは進次郎。
たかが世襲議員の若造が初入閣したくらいで、テレビはなぜそんなに持ち上げるのだろう。
進次郎を取り上げると視聴率が上がるのか。
そんなことはないと思うのだが。

 

そして思わず笑ってしまいそうになるのが、新内閣の基本方針に「復興・国土強靱化の推進」を掲げていることだ。
なにを寝ぼけたことを言っているのであろう。
安倍首相というのは、本当にあきれるほど「災害」に興味がない。
山梨の大雪では「天ぷら」、岡山県の水害では「赤坂自民亭」など、そのあまりにも災害を気にしない態度は、過去にも何度も批判を浴びている。
今回の台風も「前代未聞の勢力を保った関東を直撃」と、事前から気象庁が記者会見まで開いて注意を呼び掛けていた災害であるが、この日の首相動静を見ると、午後6時半には帰宅している。
まるで何も知らない、というふうに。

 

そもそも組閣なんて一日二日延期したってどうってことはないだろう。
国民の命が関わっているのだ。
なにかというと勇ましく言う、「国民の命と財産を守る」とかいうやつは、一体どこに行ったのか。

 

安倍首相の悲願である改憲の中には、緊急事態条項という案がある。
そもそもこの案に関する安倍首相の言い分は、大災害が起きたときに、首相の一声でどんな法律も効力停止することができ、既成の法制度に妨げられることなく、自由・迅速な救済活動が出来るようにするとかいうものだ。

 

しかし、ここまで災害に興味のない権力者が、そんな良心的なことをするだろうか?
「緊急事態だ!」と言えば、法律無視で何でもできる恐怖な世の中を作るだけだ。
「緊急事態なので選挙はしません」なんて言って、ずっと政権につきっぱなしにすることさえ可能になるのだ。

 

災害に興味のない人間が主張する緊急事態条項なんて、欺瞞以外のなにものでもない。
そもそも、この程度の話は、ふつうの法整備でどうにでもなる。
「改憲」などという大掛かりなことをすることはないのだ。

 

安倍首相の言う「国民の命を守る」なんてのは、米国から武器を買うための国民への方便に過ぎない。
命を守る気なんてこれっぽちもない。
なんせ、興味がないんだから。

 

それはそうと、今年の9月1日防災の日には、安倍首相は皮肉にも千葉県の訓練に参加するために、船橋市までヘリコプターで乗り付けたそうだ。
テレビ電話で千葉県の森田健作知事から被害状況の報告を受けるなんていう、模擬訓練もしたそうで。

使えよそれを。

千葉県知事の森田健作氏は、2日も経ってからようやく「明日」政府に支援を要請しようと思う、なんてのんきなこと言ってる。
ひょっとして、11日までは組閣で忙しいだろうからと気を使って、組閣の次の日に支援を要請するよう調整したのだろうか。
そんな風にも疑わざるを得ない。

 

とにかく現政権は、国民のことを「消費税を納めてくれる民」くらいにか思っていないのではないか。
復興が全部民間任せなら、そもそも政府なんてなんの為にあるのかわからない。

 

国政選挙では投票率がほぼ毎回全国ワーストに近い千葉県民には、ここでいろいろ考えてほしい。
いざという時きちんと国民を守ってくれそうな議員を選べば、世の中はもう少しよくなるはずだ。

 

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