スポンサーリンク

財務省の文書改ざん反省の「文書ガイドライン見直し」は、さらに都合のいい改訂だった

1月30日参・予算委、「桜を見る会」問題をを打ち上げた、田村智子氏の登場だ。

 

まずは、最初の見どころ。
ジャパンライフの山口会長が招待されていたことへの道義的責任をどう考えているのか、安倍首相に求めているときだった。
安倍首相は、山口氏の招待について質問されると、決まって「個人情報に関わるため、招待されたかどうかも含めてお答えできない。」と述べているのだが、自分の正当性を主張するために、「山口氏はテレビで鳩山首相にも招待されたと言っています。」などと付け加える。
個人情報じゃないのかよ
自分が招いた件は「個人情報」に関わるが、鳩山首相が招いた場合はその限りではないようだ。
安倍氏の身勝手さを垣間見た瞬間だった。

 

そして、追求点は、招待者が最も多かった2018年、自民党総裁選挙のあった年だったのは偶然か?
この年、東京で行われる自民党地方議員の研修会と桜を見る会が近い日程で設定され、遠方の地方議員は、「桜を見る会」だけのために高い交通費をかけて上京するのことへのためらいが払しょくされたのではないか、と。
また、例年であれば、「桜を見る会」には、県議会議長や県連の代表といった役職の人しか招待されなかったのに、この年に限っては一般の議員も多数招待されたのだとか。
明らかに、総裁選をにらんだうえでの支持者集めに「桜を見る会」を利用したのだ。

 

田村議員「この研修会の日とその次の日の首相動静を見てみますとね、本当に安倍総理がこの研修会を命がけでやったなということが分かる。この日、実はトランプ大統領と米国で会談して、午後4時13分に帰国をされてる。」

 

ここからは書き起こしではなく、タイムスケジュール形式で田村氏の発言をみてみる。

午後4時13分:帰国
午後4時48分:地方議員研修会に出席 講演ののち、地方議員らと握手しているツーショット撮影(選挙ポスター用か)
午後6時1分 :地方議員たちと懇親会+ツーショット撮影会
午後7時00分:「桜を見る会」安倍晋三後援会主催「前夜祭」
午後8時45分:港区のホテルで山口県議たろ懇談会

 

田村議員「そして次の日は朝8時前、開門前から開門前新宿御苑に入られて、下関の皆さんと記念撮影をやっておられると。凄まじいスケジュール。この両日、4月の20日21日は自民党の県議の皆さんのSNSは『安倍ジャック』と言われる状態。ツーショットで皆さん写真を撮っているから、せっかくだから上げたくなりますね。これね、地方議員の心を本当に苦心して掴まれたなと。大変な努力をされたわけです。」

 

ことの是非はさておき、確かにこのスケジュールで自民党地方議員を接待したのはすごい努力だ。
しかし、その時の地方議員がSNSに書き散らかした自慢話が、こんな形でのちに安倍氏を窮地に陥れるとは、誰がその時想像しただろうか。

 

そして、地方議員の証言として、この地方議員研修会のあと、明日は桜を見る会が開催される旨、アナウンスがあり、招待状を持っていない地方議員も参加できた、という話を田村議員が紹介する。
安倍首相は、そういう話は全く知らない、と答弁。

 

なぜかここでおもむろにスガ官房長官が挙手、発言をする。

 

スガ官房長官「今まで議論を聞いていて、私たちは地方創生を掲げてきた、地方で活躍されている方々、地方で社会貢献をした方々を自民党は数多く推薦するようになってます。そういう中で、地方議員を大事にするというのは、ある意味当然なことではないでしょうか。」

 

スガ官房長官、大丈夫ですか?壊れたか?
自分が何を言っているのか分かっているのだろうか?
地方議員には、自民党以外の議員もたくさんいるだろう。
そうした人は、全く範疇に入っていないのだ。
こんなところで「地方創生」を持ち出すのもどうかしているし、そもそも田村智子議員の指摘を理解していないようにも思える。

 

田村議員「自民党の都道府県議になんでこんなに招待状が届いたのか。なぜ総理の推薦者が2018年最高に達するのか。この説明が必要なんですよ。」
スガ官房長官「党が桜を見る会に合わせて、地方議員研修会を行うのは自然なことだと思います。」
田村議員(不規則発言で、半ばのけぞりながら)「自然なことなんだ!自然なことなんですね。自然なことなんだ。」

 

スガ官房長官、ちょっと壊れてきたかもしれない。

 

次は、同じく日本共産党の山添拓議員。
実は、予算委員会は初登場なのだとか。
そうは思えない、堂々とした態度で閣僚・官僚席をかき回したのが痛快だった。

 

最初に飛び出したのはこの文書。

山添議員「そもそも「桜を見る会」の招待者名簿は、個人情報で開示できないものなのか?(ここで資料を提示)昨日政府が私の事務所に開示した資料です。昨年の1月25日付、内閣府が各省に桜を見る会招待者の名簿提出を依頼した事務連絡の文書です。赤線を引いた部分をご覧ください。『なお、当該名簿については行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき開示請求の対象とされたことがございますので、この点を念頭に置かれたうえで推薦されますようお願いいたいします。』総理、公開が前提ではありませんか?」

 

この文書、作成したのは「自由民主党・総務部」、上部に「平成31年改選議員各位」とある。
ここに関する議員の指摘はなかったが、そもそも4名まで招待枠を与えられて、自民党からこういう文書を受け取った「改選議員」、つまり今年任期満了で選挙を控える人たちが対象なのだ。
これだけを見ても、桜を見る会が選挙運動に利用されていたことが明らかだ。

 

で、出てきたこの一発の文書で、政府側は混乱する。
大西審議官が答弁したことに対して、安倍首相が挙手をして「大西氏の言ったことは、間違っている」という意の指摘をすると、相当の時間がかかって官僚席でなにかやり取りをし、大西審議官が微妙に前の答弁を修正したのち、安倍首相が、「開示の請求の対象になるということで、開示になるというわけではない」などと意味の分からない答弁をした。
ひとことで言って、「こんらん」である。
傍観者には、政府がなにを言っているの意味不明だ。

 

意味不明はさておき、山添議員は話を進める。
この文書から何が指摘できるかというと、「開示の対象とされたことがある」ということは、文書管理簿に記載がなければ一般の人はその文書の存在を知り得ない。
つまり、開示請求のの可能性がある文書=1年以上保存、でないとおかしいのだ。

 

森友文書改ざん事件で、政府が一斉にガイドラインを反省の意味で見直しをしたのに、こともあろうに、1年保存だった文書を1年未満にしているのだ。
当時、役所が自らガイドライン見直しを言った時、おそらくこんなことだろうとは思っていたが。

 

ここで、妙な寸劇がはじまった。

山添議員が、どういうものが1年未満文書の対象となるのか、文書担当の北村大臣に確認する。
北村大臣、どういうわけか「原則」ではなく「例外」規程の箇所を自信満々に朗読する。
蓮舫議員は、委員長席に駆け付けた。
(議事録外発言)
蓮舫議員「びっくりしたわ!ちゃんとしたペーパー渡してよ!なんで例外規定読ませるの?出してるのにー。なんで原則じゃなくて例外読ませるんですかー。(与党理事を指して)言ってよ。もう~!!昨日練習したでしょ!」←れ、練習?!
場内爆笑、大臣たちまで大笑いしている。
茂木大臣「一生懸命やってんだからw」
おいおい、どんだけバカにされてる大臣なんだよ。
桜田大臣も相当アレだったが、この人はもっとすごい。
すごすぎて、かわいいキャラにさえ見えてくるところが怖すぎる。

 

まぁ、こんな茶番はどうでもいいのだが、面白かったのでつい記してしまった。
大臣は、前日に「練習する」ものなのか??
何だかよく分からないが、とんでもなく程度の低い人が大臣職を任されているらしいことはよく分かった。

 

何はともあれ、今日は、日本共産党が大活躍の一日だった。

 

にほんブログ村 政治ブログへ