スポンサーリンク

小泉進次郎がなんぼのものなのか

海外に住んでいると、ネットで日本のテレビを同時配信で見るチャンスはほとんどない。
ワンセグは、もちろん電波が届かないからアウトだし、テレビ局のネット無料配信は、海外のIPアドレスからアクセスするとブロックされ、「日本国内でのみ視聴できます」というようなメッセージが出る。
特に見たいわけでもないし、これと言って不便もないのだが、少なからず例外もある。
それは、NHKの災害情報番組だ。

 

9月9日に関東直撃した台風は、深夜を過ぎて東京湾に入り込みどんどん北上していった。
千葉県に実家のある私は心配だったので、NHKのサイトでテレビと同時配信していた「台風情報」の画面を開いたまま、その進路を見守っていた。
こういう緊急性、強い公共性のある番組を、NHKは国内海外に限らずネットで同時配信してくれる。
昨今、批判の絶えないNHKではあるが、この点は非常にありがたいと感謝している。

 

災害情報以外にも、NHKは国政選挙の開票速報番組も、同様にネットで無料配信してくれる。
領事館より在外投票をしている海外住みの国民にとっては、これも非常にありがたい。

 

もう一つ必ず無料開放してくれる番組がある。
これはさしてありがたいと思わないのだが、それは安倍首相の会見だ。
国際会合に際しての会見とか、所信表明とか、テレビで「安倍首相・会見LIVE」となっているものは、たいてい無料で同時配信している。
その後、岩田女史が出てきて解説を始めると、そういう番組としての部分はブチッと切られるのだが、「会見中継」の部分は完全に配信される。
こうした事情は、実際に海外に住んでみないとなかなか知ることが出来ない。

 

なぜこんな話を急にするかというと、最近こんな奇妙な出来事があった。
実は17日に、「小泉環境相 福島県訪問」という会見LIVEが同時配信されていたのだ。
緊急性も何もない、単に初入閣して環境大臣になった小泉氏が、福島を訪問したというそれだけの話だ。
私はこれまで10年近くもの間、このNHKのテレビ・ネット同時配信にお世話になっているが、これまで総理大臣以外の会見がLIVEで流された記憶はほぼない。

 

この話、とても気味が悪い。
NHKはネットで同時配信する内容の取捨選択を、誰がどういう意思決定を経て決めているのだろうか。
民放なら、ひょっとして視聴率が取れるのかな?などと、その動機を想像する余地があるのだが、NHKのこの決断は、本当に謎に満ちている。

 

政権幹部から、「これを生中継するように」というお達しが、NHKに渡ったのだろうか?
で、どんな会見だったかというと、まとめられたのが次のツイート。

 

 

ツイッター界隈では「ポエム会見」とのもっぱらの評判だ。

 

こんな安い内容の会見を、NHKがわざわざネット配信で拡散する理由とは。
「奇妙」としか思えないこの小泉現象、今後どう転がっていくのか、注視したい。

 

にほんブログ村 政治ブログへ