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すぐ分かる!厚労省が出してきた問題のメール・統計不正問題

2月22日、統計不正問題で、厚労省が重要なメールを公開した。
「メールが出てきた!」と騒いでいるけど、
なにがどう大変なメールなのか、ひとつづつ読み解いてみよう。

まずはヘッダー。
2015年9月14日。
第6回の検討会議を二日後に控えたタイミング。

阿部氏は有識者としての検討会座長を務める。
手計氏の詳しい肩書と、あいさつ。

さて、本文に入る。

いきなり核心だ。
「委員以外の関係者」というのは、中江元哉・元首相秘書官であることを、すでに国会審議で根本大臣が認めている。

首相秘書官と調整していたら、「部分入れ替え方式で行うべき」と意見されたという。

前回の検討会では、「総入れ替え方式が適当」という結論に、すでに着地していることが、「ご存知のとおり」という言葉からも分かる。

要するに、横やりが入ったのだ。

「報告書」とすると、検討会で結論が出てしまったことになるので、「中間なんとか」などと無理やり付けた名称に変えて、着地した結論を再び離陸させたのだ。

ここで2月20日の長妻氏質疑を引用しよう。

長妻議員「5回目の検討会で阿部座長は、(検討会議事録を引用して)『ありがとうございます。他にはよろしいですか、では検討会の方向性としては、総入れ替えの方式行うことが適当であるということにさせていただければと思います』
異議なし、とこれでまとまったんですね。
このあと9月16日の第6回検討会に、全く結論が違う形部分入れ替え)になってしまったんです。この間に何があるのか、というのがいつも疑問だった。」

第5回検討会と第6回検討会の間に、中江元哉・元首相秘書官から、明確な横やりが入ったのだ。

しかも第6回の検討会では、阿部座長は体調不良を理由に、会議を欠席しているのだが、
座長が休んでいるのに、延期をするでもなく、無理やり開催して、第5回の結論を180度ひっくり返したのだ。

メールをみると、第7回の検討会も開かれるようなことが書いてあるが、阿部座長によれば、このあと検討会の話は「一切」来なかった、と。

これはビックリだ。

有識者の結論を官僚が勝手にひっくり返して、バックレた、ということだ。

このあとのメールの内容は、「時間をください」「説明したいことがある」「突然すみません」等の、文面が続くだけなので、あまり重要ではない。

要するに、第5回の検討会で専門家が深い議論を練った末に導き出した「総入れ替え方式で」という結論を、官邸の横やりが入ったことで、第6回には「部分入れ替え方式で」と、実務官僚の手計氏や姉崎氏で勝手に捻じ曲げてしまったのだ。

官邸からの横やりを入れた「実行役」は、中江元哉・元首相秘書官だが、官邸は「秘書官が勝手な判断でやった」と言い切るのだろうか?
指示もなく秘書官が動いたなら、官邸の管理問題になるし、
官邸の指示があったとしたら、それはそれで大いにまずい。

統計不正問題は、これでほぼ官邸の意向でいじられたことは、疑う余地がなくなった。

※資料は、共産党のたつみコータロー議員のツイートからお借りしました。

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