先日のブログでも触れた、森ゆうこ氏の質問通達が事前に政府から漏れていたという事件、掘り下げるほどに、これまで見えなかった別の問題が炙り出されてきた。
「これまでのあらすじ」は、下の記事を参考にして下さい。

10月24日、内閣府国家戦略特区の官僚を呼んで、野党がヒアリングを行った。
視聴してみると、官僚の回答は、まるで子供が後ろめたいことを隠しながら親の質問に答えているような話しぶりで、「イエスなのかノーなのか」とか「では後で確認を入れますよ」のように念を押すと、「いやそれは・・・」となる。
官僚たちの話を聞いていて、彼らにとって、もはや国会だの手続きだのということが、重要でなくなってしまっていることが手に取るように感じられる。
他の省庁と違い、特にこの国家戦略特区は、安倍首相の肝いりで設けられた部門である。
手続きを軽視するその傾向は、特に強いのかもしれない。
下は、原口議員がツイッターに上げているヒアリングの動画である。
約1時間半もある上に、音質があまり良くないので、通して聞くにはなかなか辛抱がいるが、ぜひ自分の耳で、という方のために。
国家戦略特区利権隠ぺい疑惑野党合同ヒアリング
質問通告漏洩問題調査チーム合同会議
2019/10/24 https://t.co/PtzPgz5Uyk— 原口 一博 (@kharaguchi) 2019年10月24日
これを聞いて、もっとも気になったところは、「手続き」のあり方だ。
私は国会の中のことは詳しくないけれど、手続きを重んじる役所であれば、次のような順を踏むのが妥当と言える。
まずは森氏が参院委員会に原氏の参考人招致を要望する
↓
委員会の理事懇談会で、原氏を招致するかどうか審議する、そして招致を決定
↓
参院から当該省庁の部署へ招致の旨を書面にて連絡
↓
部署から当人へ書面にて連絡
↓
本人が行くなり断るなりの書面による返答
・・と、こんな風に流れるのが普通ではないか。
ところがこの官僚、具体的には幹部である内閣府の蓮井智哉参事官であり、原氏にメールを送った張本人なのだが、全編通してスットコな回答が多すぎる。
例えばこれ、
びっくりする。
後者に決まっているではないか。
これも、おそらく何かを隠すためのウソなのだろう。
「メールのあて名にそもそも『原座長代理様』とあるじゃないか」と野党議員にツッコまれると、
「それは普段から肩書を敬称のように使っているにすぎない」と主張する。
この6月に毎日新聞が原氏の利益誘導の疑惑を報じたこともあるわけだし、彼がそれ以外の話で国会に招致されるわけがないではないか。
こんなのもある、
そんなバカな、決定したから連絡が来たんだろうが。
「本当に知らなかったんですね?」と念を押されると、
「理事懇談会でどういう経緯で決定されたのか分からなかった。」
いや、経緯もクソもないんだよ、懇談会の決定で要望が出たのだから、それに従う、それが官僚だろう。
「では与党の理事に、なぜ蓮井参事官に原氏招致の決定を伝えなかったのかと苦情を言いますが、それでもいいですか?」
蓮井参事官「いや、それはあの、私が確認をしていないというだけで・・・」
「知らなかった」と言えば、与党議員が責められるし、「知っていた」では自分の責任になる。
隠したいものはなんなのか?
こんなことも言っている。
え・・と、ちょっと待って。
「森ゆうこが原座長代理を呼びたがっているようだよ。」という伝聞を聞きつけて、原氏に連絡をしたということか?
「あ、原さん?森ゆうこが、なんか国会に来いって言ってるみたいだけど。どうする?」
「そんなの行くわけねえじゃん。」
こういうやり取りだったということなのか?
この話の流れで、どうやら内閣府は原氏から正式な欠席の返答も受けていないということが明らかになり、さらに同じ流れで、そもそも内閣府は正式な形で原氏に対して「招致に受けて出席するよう」促した形跡もないことまでが分かってきた。
念のため確認しておくけど、これ、国会の話よ?
子どものウソを見破る手法で、蓮井参事官の言っていることを総合的に推察してみる。
蓮井参事官が原氏招致の噂を察知し、
「森ゆうこが国会に来いみたいなこといってるらしいスよ。どうします?」と原氏に口頭で連絡。
「えーマジ?うぜえな。質問内容見せて~」
蓮井参事官が、ここで質問通告をセットで送る。
原氏は、官邸筋の上の人間に相談し、その筋から与党理事に「本人の欠席により招致がかなわない」ということを伝えたのではないだろうか。
この蓮井参事官、他にもこんなおかしなことを言っている。
何度も言うが、国会なんですけど・・・。
森ゆうこに個人的に電話してどうするんだよ・・・。
招致してるのは、ゆうこ氏ではなくて、参議院なんだよ・・・。
この参事官、そんなことも分からなくなってしまうくらい頭が腐ってんのか・・・。
いま、国の中枢は想像以上にすごいことになっているのかもしれない。
まさに、究極のペーパーレス行政。
デジタルという意味ではなく、すべて口頭で済ますという、究極のペーパーレスに・・。