ローラの署名呼びかけを「政治的発言」とカテゴライズするのは当たらない。単に「思い」を言っただけで、誰かに頼まれたわけでもないし、それで彼女が得をするわけでもない。彼女なりの経験と知識に基づいて当たり前のことを言っただけ。「当たり前のことを言う大切さ」を彼女は教えてくれた。
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) 2018年12月20日
「辺野古埋め立て工事を止めて」の署名を、ローラがインスタで呼びかけたことが話題になっている。
テレビの言葉を借りれば「波紋を呼んでいる」そうで、影響力のある芸能人による政治的発言がどうなのか、
というのが焦点のようだ。
では「政治的発言」とはなんだろう。
文字通り理解すれば、「政治に関する意見を言うこと」になる。
それなら、
「消費増税、マジやめてw」
これだって立派な、政治に関する意見である。
けど、それを言うのに「政治的でちょっと人に話しにくい・・」とはならない。
たぶん、消費税というテーマが分かりやすいことと、難しい表現が含まれていない単純な要望だからじゃないかな。
ローラは、プラスチックごみ問題などの海洋汚染を普段から気にかけているような人なので、あの青い海が、ダンプカーの土砂で茶色く潰されていくのを見て、
「やめてー」
って思ったんだろうね。
「消費増税イヤ」と同じくらい単純な要望だよ。
それを芸能人が言うと問題になることのほうが、大いに問題だと思う。
ただここで、「政治」のもう一つの意味について考えたい。
いわゆる「社内政治」「学内政治」などと使われるほうの「政治」である。
これぞと目をつけた強者とオトモダチになって(お友達じゃないよ、オトモダチだよ)出世のはしごを登ろうとか、逆に強者は、使える手下をなるだけ多く引き込んで、対する派閥とやりあおうというアレだ。
そういう泥沼に片足を突っ込んだ人間が、派閥に有利な発言をすることを「政治的発言」と言ったほうが、実はいろんな意味でしっくりくる。
本当はこっちを「政治的発言」と呼ぶべきなんじゃないか。
「増税イヤです」とか「年金減らさないで」というのは、「政治的発言」ではなくて、
一市民としての要望・希望である。
私はローラのあの発信は「政治的」ではない、と考えている。
一市民としての要望である。
世間がそれほど芸能人の政治的な発言を気にするのであれば、
後者の意味の「政治」である、オトモダチとして泥沼に片足を突っ込んでいる芸能人の発言こそに、注意が払われるべきだと思う。
芸人にパトロンがつくのは昔からのことだから、会食がダメとは言わないが、その人がなにかモノを言った時、どういう立ち位置で言ってるのかってことは、聞く方が事前に認識しておかなきゃならない。
それが誰か知りたいって?
「総理 芸能人 会食」とググったら、いろいろ出てキマスよ。