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「辺野古」は防衛よりも「金銭感覚」の問題

基地・防衛問題として議論されてきた「辺野古基地建設」が、最近になって急にその様相を変えてきた。
それは、防衛問題以前に、
利権が絡んで止められない、単なる「メガ公共事業」の性格が見えだしてきたからだ。

2018年12月、沖縄県は独自の試算を発表した。
それによれば、
防衛省試算 2405億円
沖縄県試算 2兆5000億円
多少、試算方法が異なるとしても、10倍というのは普通ではない。

3月4日の国会(参院予算委員会)森ゆう子議員の質疑を紹介しよう。

森議員「これまでかかった総額、それからこれからかかる事業費の総額をお示しください。」

岩屋大臣「これまで、執行の総額は1270億円だと思いますが、全体の経費がいくらかかるかというご質問には、この段階では確たることは申し上げられません。軟弱地盤の改良工事は詳細な設計が済み、概要が分かり次第、報告をしてまいりたい。」

森議員「ここ、予算委員会なんですけど!?」←もっともなご指摘。笑えない。

森議員は引き続き、過去の報告書に、「軟弱地盤」の存在がすでに報告されていたことを大臣・官僚に確認させる。

森議員「軟弱地盤の可能性が濃厚との調査結果が、平成28年(2016年)3月に報告されているのに、詳細を調べることもなく、護岸工事をはじめてしまいました。いいんですか?こんなことして?」

これ、自分が施工主だと想像してみよう。
なにか作業が加わるたびに、どんどん請求額が増え、当初の見積もりが意味をなさなくなっている。
そんな時、あなたはこう質問するだろう。

施工主「で、総額はいくらかかるのか?」
業者「さぁ・・」
施工主「いつ完成するのか?」
業者「さぁ・・」
もはや、訴えられるレベルだ。

これが公共事業になると、なぜ可能になるのか。
簡単だ。

税金は、他人のカネだからだ。

森議員の質疑では、もう一つ驚くことが起きた。

これまで、軟弱地盤の改良は、最も深いところで深さ90mが必要とされていたのだが、日本には深さ70mまで対応できる船が2隻あるきりで、それ以上は無理なのではないか、という話が出ていた。

一部には、中国には90m対応できる船があるそうだから、それを借りたらいい、なんていう冗談だか本当だか分からないことをいう人もいた。

それが4日の森議員の質疑になって、岩屋大臣が「よく見たら最深70mでした。」と、変更しだしたのだ。
つい先月の衆議院では、「90m」と答弁していたのに。

「じゃあ、書き変えちゃえばいい」という、安倍政権お得意のアレか?

こういうデタラメな公共事業を聞いて、思い出すのは「もんじゅ」だ。
当初の見積もりで約5,900億円だった計画は、その都度経費が膨らみ、
ついには約1兆810億円まで工事費がかかった挙句、営業することもなく廃炉になった。

辺野古問題は、なにより「金銭感覚が狂ってる」という点で、大きな問題がある事業だということを、多くの人に知ってもらいたい。

 

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