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絶望という名の内閣

大規模停電と断水に苦しむ千葉の惨状を横目に、新たな安倍内閣が組閣された。
去年の組閣では、共産党の小池氏が「在庫一掃・閉店セール内閣」などと揶揄したが、今回は野党党首からもそういったコメントが出ることもなかった。
もう、気の利いた言葉を探して批判する気力も削がれるくらい、脱力しか感じないということだろう。

 

また、閣僚発表の前日に本人がウエーイと周りに吹聴するという異例な事態にもなった。

 

異例の事前公表に、「こんなの見たことない」と外務省関係者。
安倍晋三首相が11日に行う内閣改造・自民党役員人事を前に、閣僚や党幹部への起用が内定した政治家が首相から内示されたことを相次いで事前に公表した
(抜粋)
下村博文氏は10日午後、自身のフェイスブックを更新。
河野太郎外相は外務省内で「防衛大臣の内示が出ました。お世話になりました」と一足先にあいさつ回りをした。
経済産業相に内定した自民党の菅原一秀衆院議員は10日午後11時にブログを更新。
(2019年09月12日朝日新聞)

 

内閣というより、学級会の〇〇係を見ているようだ。
この「軽さ」はなんだろう。
人材も不足しているのか、内閣府政務官には、あのアイドル出身の今井絵理子氏が内定したと報道に出た。

 

資質がない人も問題だが、文科相に加計疑惑の渦中の一人である萩生田光一氏を任命するという、資質どころか疑惑を抱えた大臣も登場する。
不適というより、不敵というべき人事だ。
委員会に立てば、野党から再び突かれることも想定されるが、そんなのヘッチャラということだろうか。
あまりにも世の中をナメている。

 

ところが、報道によれば、

共同通信社の緊急電話世論調査では50・9%が内閣改造と自民党役員人事を「評価する」と答え、「評価しない」の31・4%を上回った。
(2019年9月12日産経)

なのだそうである。
にわかには信じがたい・・。

 

一方、これらのデタラメ、かつ軽い人事を見ていると、ひょっとしたら年内の解散を見込んでいるのかな、という気もしてくる。

 

来年になれば、消費増税の影響も国内経済に現れ始めるだろうし、オリンピックなどの行事も詰まっていてなかなかうまくスケジュールが取れない恐れがある。
今年中なら、なんといっても野党共闘の準備が整っていないことが、与党を有利にする。

 

そんな中、一つだけ少し明るいニュースがあった。

 

共産・れいわ 衆院選に向け連携で一致
両氏は「野党連合政権」構想の取りまとめを視野に、次の衆議院選挙に向けて、連携を進めていくことで一致しました。
また両党の間で将来的に消費税を廃止するための道筋を検討することや、安倍政権のもとでの憲法9条の改憲を阻止することを確認しました。
(2019年9月12日NHK)

 

もともと親和性の高い両党だったので、驚きはないが、公式に折り合えたのは新たな一歩だ。
が、野党には、議員でもないのに党首のような口をきく、こんな困った人もいる。

 

連合会長「共産党とは目指す国家像異なる」
連合の神津会長は記者会見で「共産党とは目指す国家像が全く違うので、立憲民主党や国民民主党と1つの政権を担うことは、理屈の上からありえない話だ。共産党は共産主義の国にしていくことが最大の目的だと思うので、一緒にスクラムを組んでやるということにはならない」と述べました。
(2019年9月12日NHK)

逆に、神津会長に聞きたい。
「あなたはいったいどういう国家像を描いてらっしゃるのか?」

 

閣僚の身体検査などとうていされていないだろう新内閣は、早々に不祥事を出して内閣支持率を下げるようなことが起きないだろうか。
そろそろ現政権には我慢の限界になってきた。

 

余談だが、思い出したので書き添えておく。
与党が組閣で忙しく、首相はおろか、大臣から千葉の「チ」の字も出てこなかった11日、韓国の文大統領はツイッターに動画をアップし、その中で「台風で被災した方々へのお見舞い」の言葉を述べている。
なんかもう主張云々の前に、本邦の閣僚たちとは、人としてのデキが違いすぎると感じてしまった。
本当に情けないことだ。

 

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