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国連総会における菅内閣総理大臣一般討論「おまゆう」ビデオ演説 

「第75回国連総会における菅内閣総理大臣一般討論演説」
という、国民のほとんどが気にかけない、世界に発信されたスガ首相によるビデオ演説を紹介しようと思う。

 

この演説があったことは、各マスコミも報じているが、主に取り上げたのは最後部の短い一文だけだった。

 

議長、来年の夏、人類が疫病に打ち勝った証として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催する決意です。安心安全な大会に皆様をお迎えするために、今後も全力で取り組んでまいります。

 

確かにこの発言はいろいろツッコミどころがあるとはいえ、取り上げるべきはここだけではない。
全文を通して読むと、日本政府が自らの悪政も省みず、世界に向けて「オマエが言うか」としか思えない奇妙な発言をたくさんしている。
この記事では、その部分を抜粋し検討する。

 

冒頭に首相就任のあいさつがあり、コロナで世界が大変ですという話に導入する。
そこでこの発言。

 

議長、日本は、ウイルスとの闘いにおいて、官民の知恵を集め、国内外の人々の健康と安全のために、最善を尽くしてまいりました。感染拡大防止と両立させながら、社会経済活動の回復を進めています。その経験を踏まえて申し上げます

 

コロナ対策の成功国として、その経験から申し上げる。
・・と聞こえる。
日本は本当に成功国なのか?
アベノマスクをはじめ、20年前半の日本の無策ぶりは酷いものだった。
ここでは敢えてその詳細は説明しないが、世界に向けて「その経験を踏まえて」とは、意味不明な目線での申し様だ。
その勘違いも甚だしい日本政府が、世界に向けて、

 

誰一人取り残さない」との考え方を指導理念として臨むことが、極めて重要です。

 

と、アドバイスする。
ヒトにアドバイスしている場合か。
国内では格差が開き、いろんな意味でたくさんの人を政府が「取り残しまくっている」ことは、都合よく棚上げだ。

 

日本として以下に述べる3つの分野を中心に、各国とも協調しながら、国際的な取組を積極的に主導していきます。

 

安倍外交の残り香だろうか。
誰も聞いてないと思って、度々「主導」を宣言するのか日本政府である。

 

分野1、医薬品、ワクチンの開発協力
分野2、アフリカ等発展途上国への病院建設支援
分野3、発展途上国への衛生環境協力

 

この、分野2で面白い発言が出た。

 

日本が設立を支援し、検査技師の育成に協力してきたガーナの野口英世記念・医学研究所は、ガーナのPCR検査の最大約8割を担う、コロナ対策の拠点となっています。

 

ちょっとした自慢だろう。

 

日本政府の支援で1979年に設立されたアフリカ西部ガーナの「野口記念医学研究所」(野口研)が、ガーナの新型コロナウイルス対策の拠点となっている。アフリカには検査や医療の体制が貧弱な国が多い中、培った人材や設備を生かし、これまでに20万件超のPCR検査を実施。同国内の検査の約8割の規模にあたり、「ノグチ」の動向が国民の注目を集めている。
(2020年6月23日毎日新聞)

 

なるほど。
これは自慢する価値がありそうだ。
しかし、この堂々たるPCR検査を、なぜ日本政府は国内では忌避するのだろう。
世界に向かって自慢するのなら、国内でも急整備すればよいではないか。
これを邪魔するのはいったいどういうシステムなのだろうか。
なにかの利権?

 

ちなみに9月26日時点での、人口当たりのPCR検査数の累計ランキングは世界は、
ガーナ153位
日本154位
である。

 

というわけで、この3点を取り組みながら日本では

 

困難に直面した時こそ、イノベーションが生まれます。日本自身も、喫緊の課題としてデジタル化に取り組んでいく考えです。

 

もう恥ずかしい。
日本政府のデジタル化は世界に向かって宣伝するほど格好の良いものではない。
黙ってこっそりやるのが得策だ。

 

危機への対応に全ての関係者が建設的に関与し、透明性をもって連携する場であるべきと考えます。これまでの国連の活動と尽力に敬意を表しつつ、国連には、中立・公正なガバナンスが一層求められていることを申し上げます。感染症対応に鍵となるWHO(世界保健機関)は、検証・改革によって、必要な知見を一層、適時適切に活用できます。この信念の下、日本は検証・改革に協力してまいります。

 

現政府から「透明性」「中立・公平」「ガバナンス」・・こんな言葉が出てこようとは思わなかった。
安倍政権のスキャンダルまみれは世界でもすでに周知の事実だ。
それを隠ぺいしなかったことにすると宣言した現政府が、よくも頬を赤らめることもなくここまで恥知らずに宣言できるものだ。

 

そして最後は、マスコミでも報じられた「人類が疫病に打ち勝った証として、東京オリンピック・パラリンピック」という出来てもいない勝利宣言を世界に向けて発信した。

 

かつてこんな恥ずかしい演説があっただろうか。
やってることと言ってることが全く一致しない、聞いてる方が穴に入りたくなるような演説だった。

 

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