スポンサーリンク

自民党の街頭演説に見える、余裕とたるみ

安倍首相「お父さんも恋人を誘って」、という見出しを新聞で見かけた。

 

16日、安倍首相は「忖度副大臣」として全国に名を広めた塚田一郎候補を応援するために入った新潟県で、そういう発言をしたのだという。
日ごろから滑舌が悪いうえに、句読点をおくべき箇所に違和感のあるしゃべり方をする安倍首相のことなので、なにか「そういうふうに聞こえた」という話なのだろうと思った。

 

 

ところが、ツイッターで流れてきた実際の映像を見て、驚いた。
これは言い間違いなんかではなく、完全に安倍首相が、聴衆を笑いの渦に巻き込もうという明確な意思の下で、「ネタ」として披露している。

 

そして、ひどいと思うのは報道だ。

 

安倍首相「お父さんも恋人誘って」=期日前投票訴えで口滑る?(2019年7月16日時事通信)
首相・言い間違え?エスカレート 「お父さんの恋人」と投票所へと演説(2019年7月16日毎日新聞)

 

この記事を書いた時事通信・毎日新聞の記者は、取材をしないで「伝聞」を記事にしたのか。?
それとも、安倍首相と寿司パーティを開いた仲で、選挙中に首相に援護射撃をする必要があったのか。

 

この意図不明な発言を、毎日新聞は「エスカレート」と表現することで、「民主党の枝野さん」と各地で何度も執拗に、わざと言い間違いをした件も含めて、「安倍首相は言い間違いが多いですね」という文脈に読者を誘導している。
この映像を何度見ても、「言い間違い」なんかではない。
こういうのが聴衆にウケるというアサッテな発想から、「そうれ、笑ってくれ。面白いだろう。」と半ば自慢げに渾身の「ネタ」を披露している。

 

先日の、G20で各国首脳を前に披露した「大阪城にエレベーターを作ってしまったのは、渾身のミスだった」という、同じく大滑りした寒い「ネタ」を思い出す。

 

一方、その前日に、宮城県入りした三原じゅん子も街頭演説でやらかしている。

 

 

宮城県から自民党候補として出ている3世議員、愛知治郎氏の応援演説にて、

「これだけ愛知県のために、必死で結果を出してきている・・・その・・・候補者が・・」

・・ん?誰だっけ?となったのだろう。
東京から、どこ行きの新幹線に乗ったのかも分からなかったのだろうか。

 

いずれにしても、組織票はだいたい固まった参議院選の最終週、自民党にはどこか本気さに欠ける「驕り」というか「いいかげんさ」を感じなくもない。
そう言えば、過去の選挙で自民党がまだイケイケの頃、二階氏がよく「奢るな」「謙虚に」という言葉を発して、党員に自重を促していたけれど、今回はそんな言葉も聞かれない。
「消費増税10%をもってしても、野党には余裕で勝てる」という思いがあってこその、「浮足」の一端なのかもしれない。

 

にほんブログ村 政治ブログへ