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マイナス金利の影響、銀行が正気を失うほど信用も失う

外貨建て保険に「説明不十分」の声 販売増で苦情も急増
(2019年1月19日朝日新聞)

さして大きなニュースではなかったが、こんな記事を見かけた。

生命保険会社の「外貨建て保険」を銀行の窓口を経て購入した人の苦情が増加しているというものだ。
退職金など、ある程度まとまった資産を持つ人は、以前なら定期預金などにしたことだろうが、現在は利息といえるようなものはほとんどつかない。そこで「高利回り」をうたった「外貨建て保険」の勧誘を受け、そのリスクをきちんと理解しないまま契約してしまったというものだ。

「外貨建て」である以上、運用はそのレートによって左右される。
定期預金以上の利息が付くこともあれば、当然「元本割れ」を起こすこともある。
今年の正月3日に起こった大暴落で、多くのFXトレーダーが手持ちの外貨をロスカットされ、阿鼻叫喚の事態になったことは記憶に新しい。
同じようにレートに振り回されるのが、外貨建ての運用だ。

また、保険会社の商品を、銀行がさらに手数料を載せて販売するので、レート云々の前に、この両者が運用利益から抜く手数料はバカにならず、結局は契約者にとって割の合わない運用になる。
という程度の知識は、実はインターネット上にいくらでも見つけることが出来る。

ここで消費者にとってハードルなのは、勧めてくるのが「銀行さん」だということだ。
それもメインバンクとして利用しているなじみの銀行だったら。
確かに、電話セールスや訪問販売で、突然売り込みに来た投資会社などだったら、話を聞く方も慎重に構えて聞くだろう。
でも、すでに取引のある「銀行さん」だったらどうだろう。

マイナス金利政策になり、多くの銀行は収益の減少にあえいでいる。
銀行にとって利益率の高いこういう商品を、一つでも多く契約を取ろうと躍起になっているのではないか。
銀行によっては、ノルマがあったり上司のプレッシャーが厳しいところもあるかもしれない。

去年、レオパレス、かぼちゃの馬車で知られることとなった、サブリース契約で組まれたローンも銀行にとって利益率の高いおいしい商品だった。
レオパレスは、首都圏郊外などの地主さんにサブリース契約でアパートを建てさせ、ローンを組ませるというもの。
地主さんにとって、レオパレスよりも、銀行さんがここまで勧めてくれるのだから・・・、という大きな安心感があっただろう。
その手法が犯罪的だった「かぼちゃ」では、説明会そのものがスルガ銀行内で行われたというのだから驚く。

「銀行さん」と言えば、昔は誰もが手放しで信用していた

昔からの観念として、不動産業者、投資会社と言えば「悪徳、アヤシイ」とまず疑う感覚が、わりと世に行きわたっているけど(ちゃんとした不動産屋さん、投資会社さんゴメンナサイ)、悪徳な「銀行」というのは、多くの人があまりイメージしない。
「銀行」という名の看板を掲げている以上、人の隙をついて儲けるような、そんなヘンなことはしないんじゃないか、という絶対的な信用がある。

その信用に乗っかって、芳しくないギリギリの商売をしている銀行が増えているのではないだろうか、と最近のニュースで思う。

銀行の言うことなんて信じちゃダメ

こんな感覚が広く一般的になったとき、果たして銀行はどんな業務で生き残っていくのだろう。
そうなったら、「銀行」という名から抜け落ちた信用を取り戻すことは、もう二度とできないと思う。

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