有名な整形外科クリニック院長が、2015年10月19日に発信したツイートに、3月15日、ポーランドのアウシュビッツ記念館の公式アカウントが、苦情というか反論リプライを付けたことが話題になり、一部のマスコミによっても報じられた。
そのツイートというのがこれだ。
アウシュビッツは世界中の人々の心に絶えず忠告する史実です。
ナチス・ドイツによって造られたその強制・絶滅収容所の史跡は、
人類史上最大の悲劇を象徴しています。 https://t.co/a5BRf0PbjE— Auschwitz Memorial (@AuschwitzMuseum) 2019年3月15日
私は、2015年の時点で、すでに氏がこういうことを言っているのは知っていたので、特に驚くこともなく、「ああ、とうとうこんなところまで話が伝わっちゃったんだな。」くらいにしか思っていなかった。
すると、私のツイッターのタイムラインに、こんなものが現れた。
ドイツでツイッターを始めて9年になるけど、こんな表示初めて見たよ。 pic.twitter.com/5WkFuQWQQg
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) 2019年3月17日
「あれれ?見えない。」
問題のツイートがあるべきそこには、
《@katsuyatakasuさんのこのツイートは、現地の法律に基づきドイツで表示が制限されています。》
と表示され、見ることが出来ないようになっていた。
内容が内容なので、制限を受けること自体は、さほど意外なことでもない。
問題のツイートは、過去に何度も目にした記憶があるので、制限がかかったのは、おそらくほんの最近のことだと思う。
「AIで不適切ワードを検索したのか?」
と言う人もいたが、国内のドイツ語発信ならいざ知らず、海外の他言語ツイートまでTwitter Germany GmbHが検索しているとは思えないので、これは、ドイツ国内で個別に申告・報告があったのではないかと思う。
ちなみに、その後確認してみたが、ドイツから見られないのはこの問題ツイート1件だけで、氏のアカウントそのものや、他のツイートに関しては、何の問題もなく閲覧できる。
特定のツイートが、こんな風に実際に表示制限を受けたところを見たのは、ツイッター歴9年の私も初めてだったので、
「これは珍しい」
と思って、画面をコピーしてツイートしたところ、恐ろしく多くの反響があった。
ここまできっぱりと、特定の意見に関してNOを突き付けられる社会というのは、日本ではあまり想像できないのかもしれない。
こうしてアウシュビッツに関しては、ヨーロッパ側からクギを刺されたわけだが、氏は「南京大虐殺」についても併せて否定している。
そちらは日本国内で問題になることもなく、それどころか、こういう人物がスマホゲームの宣伝キャラに選ばれたり(もっともこのゲームは大コケしたが)、映画宣伝キャラに起用されたり、なにかと世間に露出していることに大きな違和感を感じる。
そう思いながら書いたツイートがこれだ。
「アウシュビッツは捏造だと思う」などというヘンなことを言う人は、いつの世にもほんの少しはいる。問題なのは、そういうヘンな人を、メディアなどが起用することだ。起用側はそういう発言を間接的に後押ししているという自覚を持つべき。番組中に同様の発言がなければいいという問題ではない。
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) 2019年3月17日
また、高須氏に限らず、どうも近ごろ、識者、言論者みたいな扱いで、「この人が?」と思うような人が、マスコミで政治や社会について自論を述べているところを多く見かける。
どういう意図で起用されているのだろうか?
世の中には、まだまだもっとマトモな人が、大勢いるはずなのに。
どこへ行ってしまったのだろう。